山陰合同銀行(本店:島根県松江市)は、生成AIを活用した広告クリエイティブ校正システムの検証をエクサウィザーズと共同で開始した。画像の内容を説明する生成AIシステム「exaBase Visual QA」を応用して広告画像を分析し、改善案を提案する仕組みを構築した。広告審査の関連部門で実際に活用することを検討している。エクサウィザーズが2024年11月5日に発表した。
島根県松江市に本店を置き、島根・鳥取両県で「ごうぎん」の略称で知られる山陰合同銀行。IT活用による業務効率化に継続的に取り組んでいる(関連記事:山陰合同銀行の記事一覧)。
同行では、金融サービスの広告制作にあたって、内容・表現が関係法令/ガイドラインなどのルールに準拠していることへの対応に留意している。その作業を、一部の担当職員が校正・修正にあたっており、かなりの時間を要していたという。
そこで、エクサウィザーズの協力を得て、広告画像の校正作業を支援するシステムを生成AIを活用して構築し、検証を開始した(画面1)。画像の内容を説明する生成AIサービス「exaBase Visual QA」を利用している(関連記事:エクサウィザーズ、画像の内容を対話型で説明する生成AIモデル「exaBase Visual QA」)。
拡大画像表示
関係する各法令やガイドラインに対するチェックリストを作成し、条件として、システムのUIであるチャットに入力。設定した条件に基づいてAIが広告画像の内容をチェックする。制作した広告がガイドラインや業法などのルールに沿っているかの判定として、項目ごとに「〇、×、判定不能」で出力する。判定結果、ルールと比べて、どこにどのような違いがあるかや改善点を提示する。
山陰合同銀行は、検証したシステムを、広告審査の関連部門で実際に活用することを検討している。同行とエクサウィザーズは、現状、生成AIが提示する改善点については提案内容の方向性のチューニングなど、今後改良の余地があるとしている。