[調査・レポート]

国内IoT/OT運用監視サービス市場は2023年に前年比70.5%増、本格的な市場形成へ─ITR

2024年11月15日(金)IT Leaders編集部

アイ・ティ・アール(ITR)は2024年11月14日、国内におけるIoT/OT(Operational Technology)機器を対象とした運用監視サービス市場について規模の推移と予測を発表した。2023年度の売上金額は前年度比70.5%増の7億5000万円となった。2024年度は同64.0%増と高い伸びを維持し、本格的に市場が形成されると見ている。

 アイ・ティ・アール(ITR)は、国内におけるIoT/OT(Operational Technology)機器を対象とした運用監視サービス市場について規模の推移と予測を示した。2023年度の売上金額は前年度比70.5%増の7億5000万円となった。2024年度は同64.0%増と高い伸びを維持する見通し。同市場のCAGR(2023~2028年度)は37.6%、2028年度には37億円に達するとし、本格的に市場が形成されると見ている(図1)。

図1:IoT/OT機器運用監視サービス市場における規模の推移と予測(2022~2028年度予測)(出典:アイ・ティ・アール)
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 ITR コンサルティング・フェローの藤俊満氏によると、従来、OT機器はインターネットに接続しない独立した環境で運用されるのが常で、厳格なセキュリティ対策は不要とされていた。藤氏は近年、工場におけるデジタルトランスフォーメーション(DX)の推進を背景に、IoT機器の増加とOT機器のオープンシステム化が進み、これらを狙ったサイバー攻撃が増えていることを指摘。OTにおいて、データの改竄や乗っ取りなどのインシデントが多発し、セキュリティ対策の必要性・重要性が高まり、ベンダー側では、OT機器を監視対象に追加して新たにメニュー化するところが増えているという。

 「現場の生のデータを早く入手して次の意思決定に生かしたいというニーズの高まりから、IoT/OTシステムの外部接続が進んでいる。しかし、OTシステムは情報セキュリティを考慮しておらず、IoT/OT機器の監視やセキュリティ対策が必要になっている。外部接続のニーズは非常に高く、IoT/OT機器運用監視サービス市場は今後も大きく成長する」(藤氏)

 今回の発表は、市場調査レポート「ITR Market View:ゲートウェイ・セキュリティ対策型SOCサービス市場2024」に基づく。同レポートは、ファイアウォール/UTM運用監視サービス、DDoS攻撃対策運用監視サービス、WAF運用監視サービス、メールセキュリティ運用監視サービス、Webセキュリティ運用監視サービス、SASE運用監視サービス、IoT/OT機器運用監視サービスの全7分野を対象に、国内29ベンダーへの調査による2022~2023年度売上実績および2028年度までの売上予測を掲載している。

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国内IoT/OT運用監視サービス市場は2023年に前年比70.5%増、本格的な市場形成へ─ITRアイ・ティ・アール(ITR)は2024年11月14日、国内におけるIoT/OT(Operational Technology)機器を対象とした運用監視サービス市場について規模の推移と予測を発表した。2023年度の売上金額は前年度比70.5%増の7億5000万円となった。2024年度は同64.0%増と高い伸びを維持し、本格的に市場が形成されると見ている。

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