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東京海上日動、保険の照会応答に自社構築の生成AIシステムを導入、1件あたり応答時間を4割減

2024年12月2日(月)IT Leaders編集部

東京海上日動火災保険(本店:東京都千代田区、以下 東京海上日動)は2024年11月29日、生成AIシステム「AI Search Pro」を照会応答業務に導入すると発表した。PKSHA Technologyの支援を得て構築したシステムで、検証では8~9割のケースで有用性を確認、社員が1件あたりの回答に要する時間を約4割減らせるという。

 東京海上日動火災保険は、同社の業務に特化した生成AIシステム「AI Search Pro」(画面1)をPKSHA Technologyの支援を得て構築、2023年6月から照会応答業務を対象に試験運用を実施してきた。「保険業界は専門用語を含む複雑な内容のやりとりが多く、生成AIを実務で活用することが難しかった」ことから取り組んでいる。

画面1:東京海上日動が開発した、照会応答業務を対象とした対話型生成AIシステムの画面(出典:PKSHA Technology)
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 プロジェクトは、同社の代理店から受け取る自動車保険の照会を対象にしたプロトタイプの開発から始まった。生成AIに回答を作成させたところ高精度を認めたため、対象商品を拡大。火災保険や傷害保険などを含めた約100万件の照会応答履歴データを学習させ、アルゴリズムをチューニングした。

 検証では、各種の保険商品において8~9割のケースで有用性を確認、社員が1件あたりの応答に要する時間を約4割減らせる見込みを得た。そこで、AI Search Proを全営業部店および代理店ヘルプデスクなどに導入することになった。

 AI Search Proを代理店との照会応答システム上に組み込むことで、社員が簡単かつ日常的に操作できる。利用の流れは以下のとおりである。

  • 代理店から受けた照会に対し、AI Search Proが照会履歴などを自動検索。類似した照会の回答事例を表示
  • そこから社員が回答例の生成に使う事例を選ぶ。複数を選択できる。
  • AI Search Proが選択された事例を基に適切な回答例を作成。
  • 社員が回答例を必要に応じて修正し、代理店に回答。

 東京海上日動は、同システムの運用実績からコンタクトセンターの照会応答業務などにも転用できるかを検討し、グループ会社への展開に取り組むとしている。

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東京海上日動火災保険 / 生成AI / コンタクトセンター / 保険 / 金融 / PKSHA Technology

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