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日立ヴァンタラ、ミッドレンジストレージシリーズにファイルストレージ「VSP One File」を追加

2025年2月25日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日立製作所のストレージ/サーバー事業を承継した日立ヴァンタラは2025年2月25日、ファイルストレージの新機種「Hitachi Virtual Storage Platform One File(VSP One File)」を販売開始した。同年3月中旬の提供開始を予定する。価格は個別見積もり。これまでVSP Oneシリーズはブロックストレージを提供してきたが、ファイルストレージを追加した。

 日立ヴァンタラの「Hitachi Virtual Storage Platform One File(VSP One File)」(写真1)は、ファイルストレージの新機種である。

 これまでVSP Oneシリーズはブロックストレージを提供してきたが、今回、ファイルストレージを追加した(図1関連記事日立、ミッドレンジSANストレージ新機種「VSP One 2U Block Appliance」、データ削減効率などを向上)。

写真1:ファイルストレージ「Hitachi Virtual Storage Platform One File(VSP One File)」の筐体前面(出典:日立ヴァンタラ)
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図1:ミッドレンジストレージシリーズ「Hitachi Virtual Storage Platform One(VSP One)」の概要(出典:日立ヴァンタラ)
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 利用ユーザー数やデータ量の増加に対して、性能と容量を個別に拡張可能である。VSP One Fileを複数ノードで運用して性能を上げられるほか、既存のブロックストレージ「VSP One 2U Block Appliance」を追加することによって容量を拡張できる。使用頻度の低いデータは、パブリッククラウド(オブジェクトストレージのAmazon S3)に移動可能である。

 最大で1024世代のスナップショットを保存する。リストア時間は数秒で済むとしている。スナップショットのデータは、システム管理者でも変更や削除ができない。

 なお、VSPシリーズの主な特徴は、ストレージ仮想化機能を備えること。VSP配下に接続した複数の異機種ストレージ(クラウドストレージのAmazon S3を含む)を集約し、論理的に1台のストレージとして動作する。

 アクセス頻度に応じてストレージプール内でデータを自動的に移動させる動的ILM(ストレージ階層化)機能やデータの重複排除・圧縮機能、非同期のリモートレプリケーション機能なども備える。リモートレプリケーションはクラウド上のソフトウェア定義型ストレージ「VSP One SDS Cloud」との間でも行えるので、オンプレミスとクラウド間で共通のデータを保持できる。

 価格は個別見積もり。表1は、VSP One Fileの主な仕様である。

表1:ファイルストレージ「VSP One File」の主な仕様(出典:日立製作所)
モデル Hitachi Virtual Storage Platform One File 34 Hitachi Virtual Storage Platform One File 38
スケーラビリティ(最大ノード数) 4ノード 8ノード
ネットワーク接続インタフェース 10GbE/25GbE(optical) 10GbE/25GbE
100GbE(optical)
ネットワーク接続ポート数(クライアント接続用) 8×10GbE/25GbE 8×10GbE/25GbE
2×100GbE
ストレージ接続ポート数 4×32Gb FC
サポートプロトコル SMB、NFS、iSCSI(ストレージ接続用)、FTP、Amazon S3(外部接続用)
最大ファイルシステムサイズ 1PiB
最大ファイル数 1300億/ファイルシステム
4兆1600億/ネームスペース
最大仮想サーバー(EVS)数 64/クラスタ
最大IPアドレス数 256(EVSあたり32)
最大VLAN数 256(VLAN ID 1-4094)
最大マウントポイント数 2万shares、1万exports
最大クライアント同時接続数(NFS/SMB) 6万4000/ノード
最大オープンファイル数(SMB) 150万/ノード
電圧範囲(平均/最大) 100VAC:3.4/4.1A
200VAC:1.6/1.9A
ノード/外形寸法 3U:幅440×奥行725×高さ132mm
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