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カシオ、ECサイトの在庫や顧客行動を基にパーソナライズしたメールマーケティングを実施

Adobe Journey Optimizerでコンバージョン率や売上を拡大

2025年6月3日(火)IT Leaders編集部、日川 佳三

カシオ計算機(本社:東京都渋谷区)は、ECサイトの在庫や顧客行動を基にパーソナライズしたメールマーケティングを実施している。デジタルマーケティングツール「Adobe Journey Optimizer」の活用により、マーケティングメール経由のコンバージョン数は2023年と2024年の両第3四半期の比較で137%増加。D2C事業の2025年の年間売上は、2020年比で205%の成長を遂げたという。アドビが2025年5月29日に発表した。

 カシオ計算機は、時計、電卓、電子辞書、電子楽器など広範な電子機器製品を世界中で提供している。2020年には、顧客との長期的な関係構築を指向するECサイトを運用開始。「Adobe Analytics」(分析)、「Adobe Experience Manager」(コンテンツ管理)、「Adobe Commerce」(EC基盤)、「Adobe Target」(ターゲティング)などで構成している。

 顧客へのメール配信について、以前はアドビ製ツールと他社のマーケティング自動化ツ―ルを連携させて行っていた。しかし、顧客層が多様化し、商品ラインアップが拡大する中、年代やライフスタイルが異なる顧客に応じて、よりパーソナライズした情報提供を効率的に行う必要が生じた。その手段として、デジタルマーケティングツールの「Adobe Journey Optimizer」(図1)を新規に導入した。

図1:「Adobe Journey Optimizer」の特徴(出典:アドビ)
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 Adobe Journey Optimizerは、CDP(顧客データ基盤)を中核とした顧客体験管理プラットフォームの「Adobe Experience Platform」(図2)をベースに、メール配信やプッシュ通知などのコンテンツ設計から配信管理を行う顧客エンゲージメント機能を提供する。AIとマシンラーニング(機械学習)を用いて適切なコミュニケーションのタイミングを予測する。定期配信(バッチ)や、顧客の行動をトリガーとした1to1の通知など、パーソナライズした顧客体験を実現する。

図2:「Adobe Experience Platform」の構成図(出典:アドビ)
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 Adobe Journey Optimizerの導入効果として、導入から2カ月余りで、ECサイトで販売している腕時計の在庫状況をリアルタイムに反映したメール配信を世界15カ国で100施策以上展開した。また、マーケティングメール経由のコンバージョン数は、2023年と2024年の両第3四半期の比較で137%増加した。D2C(Direct to Consumer)事業の2025年の年間売上は2020年比で205%の成長を遂げたという。

 例えば、「腕時計の会員登録を行った顧客に対して、即座に次回購入時に使えるクーポンを配信する」「商品をカートに入れた状態で購入まで至らなかった人に向けて、商品購入の手続きが完了していないことを知らせる」「在庫切れ商品の購入希望者に、入荷を知らせる」など、顧客のアクションをトリガーにしたメール配信作業を可能にしている。その結果、メールの開封率が35.8%、CTR(クリック率)が24%、メールからの購買率が64%向上したという。

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