JFEスチール(本社:東京都千代田区)は2025年11月13日、東日本製鉄所(京浜地区)の基幹システムをメインフレーム(IBM製)からオープン環境(Java)に移行したと発表した。約3400万行のシステムを2025年8月に一括で移行した。これにより全製鉄所・製造所基幹システムの7割のオープン化が完了した。2025年度末の全社完全オープン化を目指している。
JFEスチールは、各製鉄所・製造所の基幹システム刷新を各地区並行して推進している。すでに仙台製造所、知多製造所、西日本製鉄所(倉敷地区)をオープン環境で刷新済み(関連記事:JFEスチール、本社に続き仙台製造所の基幹システムをメインフレームからオープン環境に移行)。
写真1:東日本製鉄所(京浜地区)の全景(出典:JFEスチール)拡大画像表示
直近では、東日本製鉄所(京浜地区、写真1)で稼働する約3400万行のシステム(PL/I 、COBOL、アセンブラ)を2025年8月にJavaに一括で移行した。これにより、全製鉄所・製造所基幹システムの7割のオープン化が完了した。2025年度末の全社完全オープン化を目指している。
他の製造所と同様に、レガシー言語をJavaにリライトするTISのサービス「Xenlon~神龍 モダナイゼーションサービス」を利用した(図1)。現行システムの分析からソースコードの生成、移行前後の環境差異を吸収する部品の開発、テスト、移行までをワンストップで提供するサービスである(関連記事:TIS、メインフレームの旧式システムをオープン環境に移行して現代化するサービスをメニュー化)。
図1:東日本製鉄所(京浜地区)における基幹システムの刷新イメージ(出典:TIS)拡大画像表示
同社製造部門の基幹システム刷新では、汎用的なパッケージを適用するのではなく、長年にわたる独自の製造技術を蓄積したシステムの価値を重視している。業務の取捨選択を行ったうえで残すべき業務ロジックは活用しつつ、レガシー言語からオープン言語に変換し、システム基盤はクラウド環境へ移行する。

































