アラクサラネットワークスは12月10日、ファーストイーサネット・レイヤ2スイッチの新製品「AX1240S」シリーズと、ミッドレンジスイッチ「AX6700S」シリーズに、夜間や休日などネットワークの使用量が低いときにネットワークシステムを節電する「ダイナミック省電力機能」を提供すると発表した。
同社によれば、今日ビジネスインフラとしてのネットワークの利用が一層進展し、通信トラフィックが指数関数的に増加していることに伴い、ネットワーク装置の消費する電力が、無視できないレベルに達しようとしているという。
それを受け同社は、これまで低消費電力型の装置アーキテクチャの開発や、待機電力削減機能の開発など通じて、ネットワーク装置の低消費電力化を進めてきた。今後は、その方針をさらに発展させ、ネットワークシステム全体の低消費電力化を実現する「ダイナミック省電力システム」という新たなコンセプトに基づき、一連の新機能を開発し、順次製品に搭載していく。
新コンセプト「ダイナミック省電力システム」は、「必要なときに、必要な部分に電力を供給し、不要な部分は電力供給を削減または停止することで、電力消費の無駄を削減する」という考え方。
「ダイナミック省電力システム」の具体例は以下のとおり。
- 夜間や休日などに、ネットワークが使用されない部屋に接続されているポートの電力供給を削減する
- 夜間や休日などに、利用されないネットワーク装置の電力供給を停止する(スリープモードとする)
- トラフィックが少ない時間帯などに、ネットワーク装置の消費電力を削減する(省電力モード)
同社は、ダイナミック省電力機能を以下のネットワーク装置で提供する。
AX1240Sシリーズ
- スケジュールスリープ機能
指定した日付(または曜日)の指定した時刻に装置の電源をOFF(スリープモード)/ONする - 未使用ポート省電力機能
リンクダウンしているポートを省電力で運用する
AX6700Sシリーズ
- オンラインでの省電力モードへの切替
通信を中断することなく、通常電力モードと省電力モードの間の切替を行う - 待機系スイッチユニット給電OFF機能
冗長化したスイッチユニットのうち、待機系のユニットへの給電をOFFする - スケジュール機能
指定した日付(または曜日)の指定した時刻に省電力機能を自動的に制御する
新製品である「AX1240S」シリーズは、「AX1230S」シリーズの上位モデルで、ダイナミック省電力機能のほかに、各種のセキュリティ機能などが強化されていて、2009年1月30日より出荷開始される。「AX6700S」のダイナミック省電力機能については、今後の機能拡張リリース時に順次サポートされる予定。
同社は、今後もダイナミック省電力システムを実現するための機能を充実させ、ネットワークの一層の省電力化に取り組んでいくという。
アラクサラネットワークス
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AX1240Sシリーズモデル一覧/諸元表
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