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ウインドリバー、仮想化機能の「Wind River Hypervisor」を提供開始

2009年7月10日(金)IT Leaders編集部

スマートデバイス搭載ソフトウェアの最適化(DSO)を世界で提供するウインドリバーは2009年6月24日、同社の主軸製品である「Wind River Hypervisor」の提供について発表した。Wind River Hypervisorは、ホストOSが不要なタイプ1のハイパーバイザ(仮想マシンの制御プログラム)で、シングルコアおよびマルチコアの双方のプロセッサ上での仮想化をサポートするほか、同社OS(VxWorksおよびWind River Linux)と統合可能であり、その他のさまざまなOSにも対応している。また、開発環境の「Wind River Workbench」も、Wind River Hypervisor上でのソフトウェア開発に対応できるよう機能拡張されている。

 発表によればWind River Hypervisorは、航空宇宙・防衛、自動車、コンシューマデバイス、産業、ネットワーク機器を始めとする広範な市場のデバイスに対する仮想化を可能にする。それらの市場では、組込み機器の開発においてハイパーバイザの採用が進んでおり、同製品を使用することで、ユーザーは、ハードウェアにかかるコストや消費電力の削減、製品の市場投入までの時間の短縮といったメリットを得られるとのこと。

 同製品には、システムの統合やマルチコアテクノロジのデバイスへの採用を実行しやすくする以下のような機能や特徴が備わっている。

  • シングルコアおよびマルチコアの双方のプロセッサへのサポート
  • パフォーマンス、レイテンシ、デターミニズム、最小のフットプリント等のリアルタイムな要素へのフォーカス
  • OSの始動、停止、リロードを含む信頼性を向上するためのOSとコアとの間の保護機能
  • 高度に最適化されたチップ固有のハードウェアへのサポート

 ウインドリバーの提供するマルチコア・ソフトウェア・ソリューションは、主に以下の3つの柱で構成されている。

  1. さまざまなOS選択肢:VxWorksや商用Linuxプラットフォーム、Wind River Linuxとの統合に加え、その他のOSの同一システムへの統合も可能
  2. 広範かつ柔軟なマルチコア・ソフトウェア・コンフィギュレーション・セット:SMP(対称型マルチプロセッシング)、AMP(非対称型マルチプロセッシング)、supervised AMP、仮想化をサポート
  3. Wind River Workbenchをベースとした統合開発環境:VxWorksおよびWind River Linux OS、ならびにこれらOS上で稼働するアプリケーションを含む、ハイパーバイザベースのシステム向けソフトウェアの設定、構築、診断、分析が可能

 同社は2009年初めにVxWorks 6.7を発表している。VxWorks 6.7は、システム設計者にとって、AMPまたはSMPのいずれか最適なマルチコア設計構造を選択できるため、消費電力を抑えつつ、パフォーマンスのより優れた次世代デバイスの開発が可能になる。Wind River Hypervisorでは、supervised AMP設定(Hypervisorにて各ゲストOSを保護する機能)が使用できるため、システム設計者にとってAMPシステムの設定作業が簡易化される。

 また、今回の発表に合わせて同社は、VxWorks MILS Platform 2.0の提供についても発表した。同製品は、VxWorksの最新の製品ラインで、Wind River Hypervisorテクノロジを活用した仮想化が可能。ハイパーバイザを用いた仮想化と、VxWorks MILSセパレーションカーネル全体のセキュリティ特性とを組み合わせることで、保証可能な高水準のセキュリティレベルを確保するMILSアーキテクチャの実現が可能になるとしている。

Wind River Hypervisorに関する詳細
http://www.windriver.com/japan/announces/hypervisor/

ウインドリバー
http://www.windriver.com/japan/index.html

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ハイパーバイザー / Wind River Systems / VxWorks

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