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日立、金融機関の基幹系システム向け「エンタープライズグリッドソリューション」を発表

2009年9月18日(金)IT Leaders編集部

日立製作所(以下、日立)は2009年9月16日、企業における部門ごとのITリソースを共有化し、効率的に配分することで、必要に応じてシステム性能や機能を向上させ、TCO削減を実現する「エンタープライズグリッドソリューション」の提供を10月1日から開始すると発表した。

「エンタープライズグリッドソリューション」は、エンタープライズグリッド分野の経験とノウハウを持ち、金融機関においてワールドワイドに実績のある英エクセリアン社との協業を活かし、日立がコンサルティングサービスから上流設計、システム構築までを一貫して提供するものである。システムの統合運用管理や、プロセス制御、分散データ処理などを実行するミドルウェア製品などを組み合わせて、高信頼で柔軟なITシステムを実現する。

本ソリューションは、従来、金融のリスク計算、分析など特定業務で限定的に利用されていたグリッド技術に、高速にデータを複製する分散データ処理を行うミドルウェアなどを採用し、障害の影響を極小化させることで、基幹系システムにも適用可能な高信頼性を実現する。また、膨大な業務量が発生する基幹系システムのバッチ処理については、データを分散させ、コンピュータの稼働状況に応じてプログラムを配分する新たなミドルウェアを開発し、高速化を実現する。さらに、業務の変更にあたっても、統合運用管理のミドルウェアを採用することで、運用に関する処理変更を極少化でき、柔軟に対応できる。

「エンタープライズグリッドソリューション」の概要は次のとおり。

【コンサルティング】

  • エクセリアン社と連携したコンサルティングサービス。
    適用製品/サービス : 「グリッドコンサルティングサービス」

【上流設計】

  • 目的に応じた製品選択、組み合わせ検討。
  • パラメータ設計など、各種設計サービスを提供。
    適用製品/サービス : 「上流システム設計サービス」

【構築】
「統合運用管理」

  • ITシステム全体に散在する各種リソースの情報を集中管理し、ITリソースの一元的な監視と操作を実現。
  • 複数の処理を稼働状況に応じて配分し、リソースの利用効率を向上する仕組みを提供。
  • 日立独自のサーバ管理技術により、システム全体の適正化を行い消費電力を削減。
    適用製品/サービス : 統合システム運用管理「JP1」他

「グリッドプロセス制御」

  • 複数のコンピュータで多重化・並列化処理することにより、業務を高速化できる仕組みを提供。
    適用製品/サービス : バッチプロセスグリッド製品(2010年度第1四半期提供予定)、SOAプラットフォーム「Cosminexus」他

「データグリッド」

  • 複数のコンピュータのメモリ上にデータを配置し、分散データ処理を行うことで、データの所在を意識せず、高速にアクセスできる仕組みを提供。
    適用製品/サービス : 共有ファイルシステム「Hitachi Striping File System」(2009年10月9日提供予定)、ノンストップデータベース「HiRDB」、米GemStone System社「GemFire」他

「グリッド基盤」

  • 高い信頼性、拡張性を実現するオープン基盤を提供。
    適用製品/サービス : 統合サービスプラットフォーム「BladeSymphony」

「エンタープライズグリッドソリューション」の価格は個別見積。

日立は、今後2015年までに1200億円の販売を目指すとしている。

金融ソリューション ホームページ
http://www.hitachi.co.jp/products/it/finance/

日立製作所
http://www.hitachi.co.jp/

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