伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2010年2月1日、大規模な仮想サーバー環境に向けたストレージ・システムとして、I/O仮想化装置を介したストレージ構成一式を導入するSIパックの販売を開始した。I/O設備コストやシステム構成の変更コストを削減できる。価格は、必要なシステム一式と導入支援サービス込みで最小構成1200万円から。売上目標は今後3年間で20億円。
サービス名称は「仮想I/O統合プラットフォーム」。システムの構成要素は、(a)米Xsigo Systems(日本法人はシーゴシステムズ・ジャパン)のI/O仮想化装置「Xsigo VP780」、(b)日立製作所のFCストレージ「Hitachi Adaptable Modular Storage 2000」、(c)日立製作所の統合運用管理ツール「JP1」の3つである。これらを組み合わせて、仮想サーバーからの利用に適したストレージ環境を構築する。
設定のテンプレート化により、通常であれば約4カ月を要する導入期間を2カ月に短縮できるとしている。システム構成や設定テンプレートの検証は、ベンダー3社(CTC、シーゴシステムズ・ジャパン、日立製作所)が5週間をかけて実施した。I/O仮想化装置を使うことで、使わない場合と比べてI/O設備費用を50%削減できるようになるとしている。
システムの中核となるXsigo VP780とは、サーバー機のI/O接続機構を外付けの専用装置として独立させた製品である。サーバー機/仮想サーバー機とはInfiniBandと専用デバイス・ドライバ経由で接続する。NIC(ネットワーク接続)やHBA(ストレージ接続)など、本来であればサーバー機のI/O拡張バスを介して直結するI/Oカード群を集約し、これらのI/Oを複数のサーバー機から共有できるようにする。VP780はCUIコマンドやWeb APIを介して運用管理ツールなどと連携できる。