ネットマトリックスは2010年6月2日、社内SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)構築基盤製品「Think SNS」日本語版の提供を開始する。APIの公開などカスタマイズのしやすさに配慮したのが特徴だ。
Think SNSは、日記やTwitterのようなマイクロブログ、チャットなどの機能を備えた社内SNS構築基盤。中国ではレノボが顧客向けコミュニティ・FAQ(よくある質問)サイトの構築に利用している。中国のソフト開発業である智士軟件(チーシーソフト)が開発した。
カスタマイズのしやすさに配慮した。SNSサイトのレイアウトやロゴの追加といった簡単な変更は、管理者用のWeb画面から実行可能。そのほか機能追加用のAPIを公開しており、開発者はスクリプト言語のPHPを使って追加機能を開発できる。作成したPHPファイルを管理サーバーの専用フォルダに置くと、Think SNSがファイルを自動認識。管理者用のWeb画面から、開発した機能を選択・追加可能になる。
APIを利用した社内システムとの連携を主要な活用方法として提案する。「例えばチャットで顧客へのアプローチ方法を議論するとき、話の流れに合わせてSFA(営業支援)やCRM(顧客関係管理)システムから過去の商談データを引き出して共有する、といった利用が可能になる」(ネットマトリックス執行役員兼ソリューション開発事業部長の尾市 守氏)。
2010年9月には音声チャット機能を盛り込む予定。同社はAmazon EC2上での稼働検証を終えており、ユーザー企業の要望があれば、EC2上にThink SNSの稼働環境を有償で構築する。今後はチーシーソフトと協力して、Google App Engineなどの他のクラウド基盤上で稼働させるのに必要な技術開発を進める。国内ユーザー企業向けの機能を早期に充実させるため、APIを使った追加機能の開発パートナーを募る。
パッケージのライセンス料金は無料で、導入費用は約5万円から。Think SNSはオープンソースソフト(OSS)として開発されているが、日本語版のソースコードは公開しない。他社のSNS構築製品を利用している場合、導入費用を割り引くなどの優待キャンペーンの実施を予定している。
■Think SNS 日本語版
http://www.thinksns.jp