SAPジャパンは2010年7月27日、出版・テレビ・音楽・ゲームなどのデジタルコンテンツ配信企業、通信事業者やクラウド事業者を対象に、課金・請求ソリューション「SAP Consume-to-Cash」(エスエイピー・コンスーム・トゥ・キャッシュ)を第4四半期(10~12月)より提供開始すると発表した。
発表によれば昨今は、電子書籍やゲーム、音楽、スマートフォン向けのコンテンツの流通は、アプリケーションストアとなるプラットフォームを通じて行われており、請求に関しては、提供するコンテンツやサービスに対する課金ではなく、どれだけ使ったかという従量課金へと移行している。そこで、新しいコンテンツやサービスに対する料金プランを短期間で変更・導入できるソリューションが求められている。
SAP Consume-to-Cashは、デジタルコンテンツ配信の料金計算・課金から請求、収益・未収金管理までを含む統合的な課金ソリューション。個別契約単位だけではなく、複数の契約のまとめ請求や、複数のユーザーをまとめる集約請求を行うこともでき、システム設計を短期間で構築できるのが特徴とのこと。
グラフィックを使用したユーザー・インターフェイス(UI)の採用により、現場のマーケティング担当者レベルでも容易に料金プランの設計ができ、通常は3~6カ月かかる新しい料金プランの導入を、数日~数週間程度で行えるという。また、少額の課金・請求・決済処理もリアルタイムで行えるほか、SAPのメディア・エンターテインメント向けソリューションとの連携によって、著作権の管理や印税・ロイヤリティの計算、顧客の購買・購読契約管理などを包括的に行うデジタルコンテンツ配信のプラットフォームを構築することも可能。
SAP Consume-to-Cashは、海外ではすでに200社以上の導入実績がある。同社では今後、日本でも、メディア・エンターテインメント企業、通信事業者およびクラウド事業者に向けて、新サービスやビジネスモデルの柔軟かつ迅速な導入をサポートするため積極的に展開を行っていく。