[新製品・サービス]

富士通、パブリック型クラウドの「オンデマンド仮想システムサービス」を開始

2010年9月28日(火)IT Leaders編集部

富士通は2010年9月27日、サーバなどのICTインフラをネットワーク経由でオンデマンドで利用できるクラウドサービス(IaaS)「オンデマンド仮想システムサービス」の提供を10月1日より開始すると発表した。同サービスは、2010年5月末より9月末まで200社にトライアル提供され、今回そのトライアルの中で要望が高かった仮想ICTシステムの構成テンプレートの拡充やネットワーク接続機能、ユーザー・コミュニティ機能などが新たに追加され、信頼性と利便性を高めた商用サービスになっている。

IaaS(Infrastructure as a Service)「オンデマンド仮想システムサービス」は、サーバやストレージ機能だけでなく、ネットワーク、セキュリティ機能までのICTインフラを一括してネットワーク経由で仮想的に提供するもので、利用側が利用用途に合わせて、従量課金制で利用できるパブリック型のクラウドサービスである。利用者側は、需要変動型の業務システムや、自社システム構築に際しての開発や検証などで一時的にICTインフラが必要な時にも、自前でICTシステムを構築することなく、データセンターにアクセスするだけで、必要な期間だけICTシステム環境を利用できる。

「オンデマンド仮想システムサービス」の新機能は次のとおり。

  1. 仮想ICTシステムの構成テンプレートを拡充
    仮想ICTシステムの構成テンプレートを新たに10種類提供。これによりOS/ミドルウェアのインストール、ネットワーク設定などの基本設定作業の負荷が軽減される。
  2. さまざまな接続環境の提供や、既存システムとのシームレスな連携
    同社のマルチキャリア通信サービス網「FENICS」と連携させることで、閉域通信サービスも利用できるため、専用のクラウド環境を実現できるほか、すでに同社データセンター内で稼働している顧客専用のICTシステムと「オンデマンド仮想システムサービス」を連携させることで、既存ICTシステムとのハイブリッド化をシームレスに実現できる。
  3. 24時間365日のヘルプデスクサービス
    これまでのメールサポートに加え、24時間の電話サポートを提供する(有償)。また、IaaSのシステム構築画面上において「よくある質問」へのアドバイスを共有するユーザー・コミュニティー機能を新たに提供する。
  4. 業務アプリケーション導入支援機能
    一般的にIaaS上で業務アプリケーションを利用する際には、サービス事業者の提供するIaaS環境のほかにIaaS上でアプリケーションを実行する基盤ソフトウェアを別途用意する必要があった。同サービスでは、アプリケーションの実行環境として必要となる同社のミドルウェア「Interstage」「Systemwalker」「Symfoware」の約50種類の製品群をダウンロードできるサイトもあわせて提供する。

「オンデマンド仮想システムサービス」の価格(税別)は、25円/1時間~(1仮想サーバ)。

同社は、サービス開始から1年間で1000社の販売を目指す。また、同サービスを2010年度に順次、オーストラリア、シンガポール、米国、英国、欧州大陸へと展開していくとしている。

なお、商用開始にあたって、富士通トラステッド・クラウド・スクエア(東京:浜松町)において、半日コースでの検証トライアルサービス(無償)を利用することができる。

「オンデマンド仮想システムサービス」
http://jp.fujitsu.com/solutions/cloud/paas-iaas/sop.html

富士通
http://jp.fujitsu.com/

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富士通 / パブリッククラウド / IaaS / Systemwalker

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