富士通ビー・エス・シーは2010年10月8日、同社の情報セキュリティソフトFENCEシリーズの中から、メール誤送信対策サービスをクラウド化し「FENCE-Mail Cloud」として10月より販売開始すると発表した。
富士通ビー・エス・シーによれば、企業でクラウドサービスの導入が進む中、高い導入率でメールシステムサービスが利用されている一方で、メールからの情報漏洩は企業にとって大きな不安要素であり、クラウド時代に対応するメールセキュリティ対策が求められている。そこで同社では、従来のゲートウェイ型メール誤送信対策ソフトウェア「FENCE-Mail For Gateway」を今回、クラウド環境で提供する。
FENCE-Mail Cloudは、メールサーバーをクラウド環境で利用している企業に対し、メール誤送信対策を手軽に実施できるようにするもの。同社はまた、今後メールサーバーのクラウド化を検討している企業向けに、メールクラウドサービスへのインテグレーションサービスもあわせて提供していく。
FENCE-Mail Cloudサービスの主な特徴は以下のとおり。
1.手軽・確実に暗号化
- メール本文と添付ファイルを自動的に暗号化するため、利用者に負担をかけず確実な対策が可能になる。
- セキュリティを強化するための、独自の「FENCEブリーフケース形式」やパスワード付きZIP形式など、複数のセキュリティ手段をメールごとに設定可能。
- 「FENCEブリーフケース形式」は、複数のフォルダやファイルを1つにまとめるタイプの暗号化アーカイブファイル(AES 256bit)。復号ツールを利用することで、暗号化を保ったまま、閲覧・編集が可能な富士通独自の暗号化方式。
2.メール本文や添付ファイルを自動的にメール監査
- 設定したメール監査ルールに則し、メールの本文や添付ファイルの中の機密情報、個人情報関連の語句を自動的に検査可能。
- 検出されたルール違反メールを中断またはいったん保留して、承認されたメールだけを送信することができる。
3.導入が手軽
- クラウドサービスであるため、メール送信環境の更新(PCの入れ替えや増加)に伴うクライアントソフトの導入や管理が不要。
- メールサーバーのリレー先をFENCE-Mail Cloudに変更するだけで導入可能。
4.データ管理のセキュリティと信頼性
- 同サービスは、セキュリティと信頼性において国内最高水準のデータセンター「富士通館林システムセンター」から提供する。
サービスの販売価格(税込み)は、初期費用が1企業あたり5万2,500円、月額費用が1メールアカウントあたり210円。10月より販売し、サービスは2010年11月より提供開始する。
「FENCE-Mail For Gateway」
http://www.bsc.co.jp/services/fence/fencemail/
富士通ビー・エス・シー
http://www.bsc.co.jp/