日本ラドウェアは2011年2月16日、仮想アプライアンス版の負荷分散装置「Alteon VA」(開発元:イスラエルRadware)を提供開始した。VMware上で動作する。参考価格は帯域1Mビット/秒の最小構成で15万円(税別)など。
Alteon VAは、仮想アプライアンスとして実装した負荷分散装置。仮想サーバー環境において、負荷分散の対象となる仮想サーバー機と同時に動的に配備して運用することを想定する。初期版で利用できるサーバー仮想化ソフトはVMwareに限る。
Alteon VAのライセンス価格(参考価格、税別)は、以下の通り。帯域1Mビット/秒が15万円、帯域200Mビット/秒が120万円、帯域500Mビット/秒が195万円、帯域1Gビット/秒が240万円。
今回、Alteon VAを含めたAlteonブランドの負荷分散装置をサーバー仮想化環境に配備(プロビジョニング)するツール「vDirect」の提供も開始した。同社のWebサイト経由で無料でダウンロードできる。
vDirectは、VMware vCenterおよびvCenter Orchestratorの機能を拡張するプラグインであり、これらの管理ツールから負荷分散装置の配備や移動が可能になる。自作ツールに組み込むためのSDKも用意した(Java、.NET、Perl、PowerShell)。
Alteon VAを含めて、Alteonブランドの負荷分散装置には、3種類の形態がある。(1)PCベースのハードウエア・アプライアンス「Alteon 4/5シリーズ」、(2)5シリーズのPCサーバー上で独自のサーバー仮想化ソフトを動作させ、この上で最大28台の仮想アプライアンスを動作させる「ADC-VX」、(3)Alteon VA、である。
なお、Alteonブランドは、カナダのNortel Networksが2000年に買収した米Alteon WebSystemsを指す。Radwareは2009年にNortel Networksから負荷分散装置事業を買い取っており、これらの製品ラインをAlteonブランドで提供している(既存の負荷分散装置ブランド「AppDirector」は並売)。いずれも、ライセンス契約だけで契約帯域を拡張できる。