日本ヒューレット・パッカード(日本HP)は2011年3月14日、ディスクバックアップ製品のラインアップの強化を発表し、中小規模から大規模環境までの需要に応える、以下の2種4製品を発売した。
- 中小規模システム向け「HP StorageWorks D2D Backup System(HP D2D Backup System)ファミリ」の最上位モデル「HP D2D4324 Backup System」
- 大規模システム向け「HP StorageWorks Virtual Library System(HP VLS)ファミリ」の「HP VLS9200」および「HP VLS12200 Gateway」
発表によれば現在、日本HPでは、各種ニーズに瞬時に、きめ細かく対応し、いつでもどこからでもサービスを提供できる「Instant-On Enterprise」の実現をエンタープライズビジネスのビジョンに掲げ、それを支援するための次世代ITインフラとして、「HP Converged Infrastructure」の提供を推進している。そうした中でシステムの堅牢性の維持や、データの保護は重要な要素であり、同社は独自の重複排除技術と、低帯域レプリケーション(LBR)技術を活用したディスクバック製品として、中小規模環境向けに「HP D2D Backup Systemファミリ」を、大規模環境向けに「HP VLSファミリ」を販売している。
今回、発表した新製品と最小構成価格(税込み)、製品の概要は以下のとおり。
- 「HP D2D4324 Backup System」:1,417万5,000円
中小規模環境向けディスクバックアップ製品「HP D2D Backup Systemファミリ」の最上位モデルで、ユーザー領域を最大72TBまで拡張した。最大毎時4TBで、既存最上位機種の約1.7倍の高速バックアップが可能になっている。さらにバックアップデータ量をおよそ20分の1に削減可能なHP独自の「HP StoreOnce重複排除テクノロジー」を標準搭載し、用途に応じてLBR機能にも対応することで、効率的なバックアップが可能としている。 - 「HP VLS9200(Single Node)」:624万7,500円
- 「HP VLS9200(High performance Node)」:906万1,500円
「HP VLS9200」は、大規模環境向けディスクバックアップシステム「HP VLS9000」の最新機種。コントローラとして利用するHP ProLiantサーバーを最新の第7世代に変更することで、バックアップ性能を最大毎時4.4TBに高速化した。また、容量を従来製品の2倍となる最大2.6PBまで拡大している。 - 「HP VLS12200 Gateway」:1,249万5,000円
「HP VLS12200 Gateway」は、バックアップ処理を制御するサーバーを追加することで容量を拡張可能なディスクバックアップシステムの最上位モデル「HP VLS12000 Gateway」の最新機種。「HP StorageWorks Enterprise Virtual Array(EVA)」をストレージプールとして活用し、容量は最大1080TB、バックアップ性能は最大毎時17.2TBが可能になっている。
HP VLS9200とHP VLS12200 Gatewayの両モデルは、加速的重複排除(Accelerated Deduplication)により、ディスク内で重複するデータを削除することで、バックアップデータ量を最大約50分の1に削減できる。また、用途に応じてLBR機能にも対応可能。さらにNIST(米国国立標準技術研究所) 800-88ガイドラインに準拠し、データの永久消去が可能な「データ永久消去ライセンス」を提供して、セキュリティ面にも配慮されている。
ディスクバックアップ製品の詳細
http://www.hp.com/jp/diskbackup