インターネットイニシアティブ(IIJ)は2011年6月1日、「IIJ GIOストレージサービスFV/S(FV/S)」の提供を開始した。ユーザー企業は、自社で開発したWebアプリケーションからREST API経由で同サービスを直接利用できる。写真や動画などの大容量データファイルやバックアップデータの保存先としての用途を想定している。
RESTとは、HTTPとXMLを利用してアプリケーション間の通信を実現する手法。HTTPの簡易リクエストを繰り返すことで、オブジェクト(ファイル)やオブジェクトをまとめたバケットを操作する。FV/SにおけるREST APIの仕様/表記法は、米Amazon.comのオンラインストレージであるS3と同じため、オンラインストレージをS3からFV/Sに容易に移行できるという。
同サービスは、REST APIを使ったアプリケーション開発を容易にするためのSDK(ソフトウェア開発キット)を付属する。これにより、REST APIに慣れていないエンジニアでも、FV/Sを手軽に利用できる。ただし、今のところ提供するSDKはJava版のみ。
このほか、GUI画面上の操作でFV/S上にファイルをアップロード/ダウンロードしたり、ワンタイムURLを発行するといった機能を備えるサンプルアプリケーションも用意した。このサンプルだけで、FV/Sを簡易オンラインストレージとして利用できるという。
初期費用は、契約するストレージ容量を問わず2万円。月額費用は、1TBまでは100GBあたり8000円。1TBを超える場合は、2TB〜5TBで1TBあたり5万円、6〜10TBで1TBあたり4万円、11T〜50TBで1TBあたり3万5000円、51〜100TBで1TBあたり3万円。ストレージ容量は、IIJのWebサイト上で即時に変更できる。変更手数料は1回につき5000円。IIJは今回のFV/Sのほか、ファイル・サーバー型の「FS/S」を2010年8月から提供している。 (日川)