政策研究大学院大学は2014年8月、遠隔講義システムを導入した。海外受講生に対する教育サービスの質を向上させることが狙い。構築を担当したネットワンシステムズが、2014年11月10日に発表した。
同学は2013年4月、政策指導者や政策プロフェッショナルの育成を目的とする「グローバルリーダー育成センター」を開設。国内外の行政官や地方公務員を対象に、教育事業を展開している。
同センターにおいてはこれまで、教育の実施形態は短期間の研修にとどまっていた。海外の行政官や地方公務員にとって、日本において長期就学することは容易ではないからだ。一方、大学講師側が頻繁に海外渡航して講義することも難しい。
こうした限界を打破するため今回、遠隔講義システムの導入に踏み切った。地理的・時間的制約にとらわれず講義や論文指導を受けられる仕組みを整えることにより、海外受講者に対してより長期的な教育プログラムを提供する構え。
新システムは、シスコのビデオ会議製品群を用いて構築した。講師や受講者は、手元のディスプレイで互いの顔を見ながら講義を進められる。加筆可能な講義資料を別のディスプレイに出力することも可能。録画・配信機能も備える。これにより、受講生は講義映像をオンデマンドで視聴できるようになった。
すでに、2014年8月から同学およびタイのプラジャディポック王研究所で新システムを稼働中。今後、ASEANをはじめとする新興国に展開していく。
ネットワンシステムズが構築にあたった。タイにおける保守業務は、同社のパートナー企業が担当する。
【プロジェクトの概要】 | |
ユーザー名 | 政策研究大学院大学 |
業種 | 研究・教育 |
導入システム | 遠隔講義システム |
導入目的 | 教育サービスの高度化 |
主な利用製品 | 「Cisco TelePresence SXシリーズ」「Cisco TelePresence System Integrator Cシリーズ」(いずれも会議端末)、「Cisco TelePresence Video Communication Server」(セッション管理・制御)、「Cisco TelePresence MCU」(多地点接続装置)、「Cisco TelePresence Management Suite 」(会議管理) |