2020年を見据えた「グローバル企業のIT戦略」を取り上げる本連載。IT戦略における日本と世界の差異を見極めるための観点として、前回からビッグデータ(Big Data)の目的や特長、手法、活用シナリオと可能性、課題点、そして、あるべき姿について考えている。前回は、ビッグデータが経営にインパクトを与える要件について、事例を参照しながら考えてみた。今回は逆に、ビッグデータ活用には“想定外”の課題が潜んでいることを指摘したい。
ビッグデータを使い、何を把握したいのか−−。その答えの1つが「ビジネスに貢献するものは何か」であり、もう1つが「予期せぬことを事前に知る」ことだと、第16回で指摘した。
これら2つの答えを知りたいがために、多くの企業や組織が今、ビッグデータ活用に取り組んでいる。だが皮肉にも、ビッグデータを使おうとすると“想定外の課題”が浮かんでくるのが現実だ。
いかにリスクを管理するかなのだが、これまでリスクだと認識していなかったことが、何の前触れもなく突然現れる可能性が少なくない。従来のように、“無防備な”やり方でビッグデータに取り組んでは必ず失敗してしまう。
課題を意識できれば、成功への道は近くなるはずだ。では、どんな課題があるのか。以下では、ビッグデータに取り組むうえでの7つの課題を紹介する。
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本連載『2020年を見据えたグローバル企業のIT戦略』の第1回〜第12回が「クラウド、GRC編」として、IT Leadersの電子書籍『IT Leaders選書』になりました。お手元でじっくりとお読みいただけます。こちらから、どうぞ、お買い求めください。
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