米セールスフォース・ドットコムの日本法人は2015年7月3日、先月刷新されたマーケティング業務支援SaaS「Salesforce Marketing Cloud」の新機能/機能拡張の概要を発表した。CRM(顧客関係管理)/SFA(営業支援)、顧客サポート、カスタムアプリケーション開発といった同社の他のクラウドサービスとの連携が強化されている。
Marketing Cloudの刷新は米国で6月18日(米国現地時間)に発表され、一部の機能を除いて、すでに同サービスの全ユーザーが利用可能になっている。刷新の方向性として、セールスフォース・ドットコムが提供するクラウドサービス群との統合・連携が強化されている。同今回の刷新のポイントとして同社は、Marketing Cloudで利用する「Journey Builder」と「Active Audiences」における機能拡張/利用効果拡大を挙げている。
Journey Builderは、応答型の自動マルチチャネルキャンペーンを作成・管理するためのツール(画面1)。今回の機能拡張ではCRM/SFAのSales Cloudをはじめとする他のクラウドサービスとの連携が強化された。
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同ツールの機能強化でユーザーが得られるメリットの一例として、同社は「事前定義されたトリガー」を挙げる。これは、Sales CloudやService Cloudのオブジェクト/カスタムオブジェクトを、Journey Builder内で事前定義されたトリガーとして利用可能にする拡張。これにより、ロイヤリティプログラムへの参加やアプリケーションのダウンロードといった顧客のアクションにおいて、マーケティング担当者はイベント主導型のトリガーを生成・自動実行させることができるという。
一方のActive Audiencesは、CRMデータベースとの連携で設定した広告ターゲティング先の一元管理などの機能を備えた広告管理ツール。セールスフォース・ドットコムは、デジタル広告ネットワークとのパートナーシップ拡大(同社によると現在、提携しているデジタル広告ネットワークは100社以上)や、FacebookやLinkedIn、Twitterといった大手SNS上でのマーケティング需要の伸長などを挙げて、Active Audiencesの利用で得られる効果が拡大されたことをアピールしている。
新しいMarketing Cloudはすでに利用可能になっているが、Sales Cloud/Service CloudのJourney Builderアクティビティ、トリガー、イベント機能に関しては、2015年第4四半期に、Active Audiencesの新しいディスプレイ機能については同年第3四半期に提供が始まる予定となっている。