大成建設は2016年8月8日、設計情報のBIM(Building Information Modeling)データを様々な情報端末で操作できる「T-BIMビューア」に、環境シミュレーションから得た環境情報を可視化できる機能を追加したと発表した。
「T-BIM(Building Information Modeling)ビューア」は、時間や場所を問わず設計情報にアクセスし、閲覧・操作できる大成建設独自のビューア。マウスやキーボード、ゲームコントローラーなどで操作し、建築物などの3次元モデル内を自由に移動しながら設計案を確認できる。
今回このT-BIMビューアに、VR(Virtual Reality)システムを活用して、環境シミュレーション結果から得た風・熱・光・音の挙動や分布などの環境情報を可視化できるようにする機能を追加した。
設計情報に基づき構築された建物に加え、目に見えない風の流れや温度分布などの環境情報を同時に可視化でき、空間デザインや環境性能などを把握しながら計画や設計、施工を進められるようになる。
設計情報(BIMデータ)と環境シミュレーションデータをVRシステムを活用して同時に可視化するため、画面上で建築空間を自由に移動し、様々な視点で風・熱・光・音の状態を把握できるようになる。個別のシミュレーションデータもVR上で一元化でき、例えば、建物での光と熱の相互影響や環境性能などを詳細かつ総合的に可視化できる。
クラウドを活用することで、大規模数値解析による環境シミュレーション結果でも、情報端末の性能にかかわらず可視化が可能になる。