中国メディア各社の報道から、IT関連の最新動向を紹介する「中国電脳事情」。1カ月間に報じられた主要なニュースから重要なものをピックアップしてお伝えする。
工業・情報化省、中国4Gユーザー数は8.7億人、IPTVユーザー数は1億世帯
―捜狐サイエンス(2017年6月21日)
中国でIT部門を司る工業・情報化省は先ごろ、2017年1-5月の通信事業業界の動向に関するレポートを公表した。
■携帯電話ユーザー数は13億6000万人、4Gユーザーは8億7000万人に
2017年5月末における中国の携帯電話のユーザー数は13億6000万人に達した。2G/3Gのユーザーは次々と4Gへと切り替えを図っており、3G/4Gのユーザー数は全体の4分の3を超える10億2000万人になるという。4Gのユーザー数は8億7000万人で、携帯電話ユーザー全体の64%を占める。
■50Mbps以上の固定ブロードバンドユーザー数は1億6600万世帯に
2017年5月末における通信キャリア3社の20Mbpsおよびそれ以上の固定ブロードバンドユーザー数は2億7000万世帯。50Mbpsおよびそれ以上の固定ブロードバンドユーザー数は1億6600万世帯で、前月比で2ポイントの上昇となった。光ファイバーによる接続が急速に普及しており、FTTH/Oによるユーザー数は2億5500万世帯で、2016年末比で2766万世帯増加した。これは固定ブロードバンドユーザー総数のおよそ8割に相当する。
■IPTVユーザー数が1億世帯を突破
2017年5月末におけるモバイルインターネットユーザー数は11億6000万世帯に達した。この内、1-5月の累計増加数は6912万世帯で、前年同期比13.2%の上昇となった。モバイルインターネットの携帯電話ユーザーへの浸透率は80.6%。光ファイバーの普及率の向上がIPTV業務の成長を加速させており、IPTVのユーザー数は1億世帯を突破し、1-5月の累計増加数は1372万世帯となった。
ホンハイ、米国への投資計画を発表へ
―新浪サイエンス(2017年6月22日)
ホンハイ(フォックスコン)総裁の郭台銘氏は先ごろ、2017年8月に米国への投資計画を発表することを明かした。郭氏はこれまでにも米国への投資について言及しており、2017年1月には70億米ドルを投資して米国内にディスプレイ工場を建設することを表明済みだ。この計画では最大で5万人以上の雇用が創設されるとされ、米国の多くの州が候補地として名乗り出た。
郭氏によると、この間、ホンハイはホワイトハウスと何度も協議を重ねており、その結果が2017年7月から8月に出る予定という。同氏は続けて、第1回の投資契約は少なくとも米国の3つの州を包括するものとなり、その後は少なくとも3つの州を追加することになるとのことだ。
郭氏は以前、オハイオ州、ペンシルバニア州、ミシガン州、イリノイ州、インディアナ州、ウィスコンシン州、テキサス州に工場を建設したいとコメントしたこともあり、その中でもペンシルバニア州が最初の候補地になるとの憶測がある。
また、郭氏は東芝の経営駅機問題についても言及。東芝の半導体事業の売却先が確定したといわれる状況に対して、「あれはまだ売却契約が完全に成立したわけではないので、私はホンハイにもまだチャンスはあると信じている」とコメントした。
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