2018年1月の3本:IBMとSalesforceがAI分野で提携強化/NECが英ITサービス企業を買収/IntelなどのCPUに脆弱性騒動
2018年2月8日(木)松岡 功(ジャーナリスト)
2018年1月のニュースから松岡功が選んだのは、「IBMとSalesforce.comがAI分野で提携強化」「NECが英ITサービス企業を買収」「IntelなどのCPUに脆弱性騒動」の3本である。“見逃せない”理由と共に、それぞれのニュースのポイントをお伝えする。
IBMとSalesforce.comがAI分野で提携強化
米IBMと米Salesforce.comが2018年1月19日(米国時間)、人工知能(AI)分野を軸とした戦略的提携の強化を発表した。IBMのAIプラットフォーム「Watson」のパワーをSalesforceの情報共有プラットフォーム「Quip」上で提供する「IBM Watson Quip Live Apps」を新たに構築。また、WatsonとSalesforceの「Service Cloud Einstein」を連携させることで、AIによって次に取るべき最適なアクションを助言する新機能を両社で提供するとしている。(図1)
こうしたサービスの機能強化もさることながら、最も注目されるのは、SalesforceがIBMをクラウドサービスプロバイダーとして優先的に選定する一方、IBMがSalesforceのサービスをカスタマーエンゲージメントプラットフォームとして優先的に選定すると、それぞれ認定したことだ。
今回の提携強化に向け、IBMのジニー・ロメッティCEOは「Salesforceの優先クラウドサービスプロバイダーとしてIBMが認定されたことは、ビジネスを進める方法を根本的に変革するために企業を支援するIBM Cloudの力を実証している」とコメント。また、Salesforceのマーク・ベニオフCEOも「IBM CloudとWatsonのサービスをSalesforce EinsteinやQuipに組み合わせることでクラウドとAIのパワーを活用することが可能となり、企業が顧客と新しいカタチでつながるためのイノベーションをさらに加速する」とコメントしている。
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