食品メーカーの昭和産業は、全国13拠点に散在していたファイルサーバーをクラウドに集約した。管理ソフトも整備し、肥大化していたファイル容量を約20%削減した。神奈川のデータセンターを神戸のデータセンターでバックアップするDR(災害復旧)体制も整えた。2018年6月から稼働している。クラウドサービスや管理ソフトを提供したNECが2018年8月30日に発表した。
昭和産業は、2011年の東日本大震災をきっかけに、食の安定供給に向けて、BCP(事業継続計画)の強化とシステムの運用負荷軽減を目的に、クラウド化を検討してきた。今回のシステム構築では、技術情報や業務ノウハウなどの重要情報を格納する全ファイルサーバーをクラウド上に移行して集約した。クラウドサービスには「NEC Cloud IaaS」を利用した。
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ファイルサーバーの集約にあわせて、ファイルサーバーの肥大化を防いでデータ量をスリム化する機能を備えた管理ソフト「NEC Information Assessment System(NIAS)」を導入。クラウドへの移行時に、これまで肥大化していたファイル容量を約20%削減した(関連記事:NEC、不要ファイルの削除を促すNASスリム化ソフトに新版、全社共通ルールで管理可能に)。
BCP対策の一環として、クラウド化に加えて、DRサイトも構築した。データを遠隔地にリアルタイムに複製する環境を構築し、災害/システム障害時にも事業を継続できるようにした。メインサイトはNEC神奈川データセンターで、バックアップ先はNEC神戸データセンターである。