内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室とUiPathは2020年5月20日、「新型コロナウイルス感染症関連対策に関するロボティック・プロセス・オートメーション(RPA)およびAI等の活用のための共同取組に関する協定」を締結した。中央官庁や地方自治体など公共機関の新型コロナウイルス感染症施策の現場に、UiPathのRPAおよびAIの技術を適用し、業務の効率化・最適化を推進していくというもの。同日にUiPath日本法人が発表した。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)対策に、RPAの業務効率化・自動化技術が貢献する──。今回、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室とUiPathが締結した協定は、UiPathのRPAやAIに関する技術や知見を活用して、同推進室が取り組む、各公共機関の感染防止対策や経済施策などを迅速かつ効果的な推進するというもの。
同推進室とUiPathは、以下の3つの新型コロナウイルス感染症関連施策にRPAおよびAIを適用させるため、共同で検討していくとしている。
(1)国民に対する迅速、充実かつ正確な情報提供
(2)国民からの問い合わせ対応
(3)中央府省および地方自治体等が実施する新型コロナウイルス感染症対策関連施策に関して、内閣官房新型コロナウイルス感染症対策推進室を通じて実施される迅速な情報提供に対する支援
UiPathはこれまでに、複数の自治体へRPAを導入した実績がある。財務省北陸財務局、大阪府(関連記事:大阪府がRPA導入を検証、府職員の業務を年間1788時間削減)、茨城県(関連記事:茨城県庁、RPAの実証実験で4業務の労働時間を86.2%削減、2019年度から本格導入)、長崎県、東京都多摩市(関連記事:多摩市、AI-OCRとRPAの実証実験結果をWebで公開、導入によって増加した作業項目と時間も記載)、奈良市、富山県南砺市、石川県加賀市、大分県別府市などだ。また、本社がある米国では、ニューヨーク市をはじめとする複数の新型コロナ対策の現場でUiPathの技術が活用されており、これらの実績が評価されて、今回のパートナーに選ばれたかたちだ。
●Next:新型コロナ対策の現場作業でRPAがどう活用されるのか?
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