明治安田生命保険は、コールセンターと営業担当者がリアルタイムに情報を連携させられるシステムを構築した。顧客からの問い合わせへの応対スピードの向上を図る。Salesforce.comのクラウドサービスを利用している。セールスフォース・ドットコムが2020年7月16日に発表した。
明治安田生命保険は、コールセンターと営業担当者がリアルタイムに情報を連携させられるシステムを構築した。Salesforce.comのクラウドサービスとして、金融や保険業界向けに機能を拡張したCRM(顧客関係管理)サービス「Salesforce Financial Services Cloud(FSC)」と、営業担当者の予定を把握して顧客の訪問などの予約を入れられる「Salesforce Field Service Lightning(FSL)」を採用した。
従来、明治安田生命では、コールセンターで受け付けた顧客からの問い合わせに対し、一度電話を切ったあとに、改めて営業スタッフから連絡をするという業務フローで対応していた。この結果、顧客とのコミュニケーションのスピードの低下や面談調整が課題になっていた。
今回、FSLを活用することで、明治安田生命では、コールセンターのオペレーターがショップ営業担当者の予定をリアルタイムで把握し、顧客の訪問/来店の予約をその場で取り付けられるようになった。
背景について同社は、国内の生命保険業界は、少子高齢化にともない市場規模の縮小が加速化しており、ミレニアル世代(1980年から1995年の間に生まれた世代)の獲得が急務になっていることを挙げる。「ミレニアル世代の顧客へのアプローチでは、従来の手法である郵送や電話対応に加え、メールやSNS、チャットサービスなどのデジタルを活用したコミュニケーションが求められる」(同社)。