データ・アプリケーション(DAL)は2020年7月21日、紙文書をAI-OCRでデジタル化して業務システムに連携させるパッケージ製品「OCRtran」(オーシーアールトラン)を発表した。同年8月3日から販売する。EDI(電子データ交換)/EAI(社内システム連携)ソフトウェア「ACMS Apex」と、OCR(光学文字認識)機能を備えたクラウド型の文書管理ソフトウェア「SPA Cloud」をパッケージ化して単一の製品とした。販売目標として3年後に100社を掲げる。
データ・アプリケーション(DAL)の「OCRtran」は、紙文書をAI-OCRでデジタル化して業務システムに連携させるパッケージ製品である(図1)。パッケージの構成要素として、DALのEDI/EAIソフトであるACMS Apexと、OCR機能を備えたクラウド型の文書管理ソフトであるSPA Cloud(ウイングアーク1stが提供)を組み合わせている。これらを単一のパッケージ製品として販売する。
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ACMS Apexは、流通業の受発注データを業界標準プロトコルでやり取りするためのEDIソフトウェア「ACMS」の最上位エディションである(関連記事:DAL、EDI/EAIツールACMS Apexに新版1.4、Web APIのサーバー/クライアント機能を追加)。EDI機能として、全銀協手順などのレガシー手順のほか、ebXML MS 2.0、EDIINT AS2、JX手順、SFTPなどのEDIプロトコルを利用できる。最上位版のACMS Apexでは、社内システム連携(EAI)機能も備える。
一方、SPA Cloudは、OCR機能を備えた文書管理ソフトウェア「SPA」のSaaS版である(関連記事:ウイングアーク1st、OCR文書管理ソフト新版「SPA 10.3」、チーム作業での排他制御が可能に)。特徴は、認識率を高める方策として、4種類のOCRエンジンを切り替えて利用できること。それぞれが得意とする領域に応じて、読み取る項目の単位でOCRエンジンを切り替えられる。
DALでは、ACMS ApexとSPA Cloudを組み合わせて使うことで、紙文書の電子化だけでなく、電子化したデータを自由に変換して業務システムと連携させられるようになるとアピールする。例えば、注文書や請求書、フィールドエンジニアの作業報告書などを、自動で電子化して業務システムに連携させられる。電子化した文書は、暗号化してクラウド上に保存するので、安全に文書を管理できる。
なお、ACMS ApexとSPA Cloudをデータ連携させるにあたり、ACMS Apexをバージョンアップしている。SPA Cloudとの連携機能を追加したバージョンを、2020年7月末から提供する。