アズジェントは2021年4月14日、IoT機器をサイバー攻撃から守る組み込み型セキュリティソフト「XGuard Integrity」(開発元:イスラエルKaramba Security)の機能を拡充した。セキュリティのカバー範囲を広げ、開発・テスト工程から運用監視まで総合的にカバーする新ソフトウェア「Karamba's Total IoT Security」を発表した。
アズジェントの「XGuard Integrity」は、イスラエルのKaramba Securityが開発したIoT機器をサイバー攻撃から守る、組み込み型セキュリティソフトウェアである。IoTデバイスのファームウェアやOSに組み込まれた形で動作する。IoT機器の正しい挙動をホワイトリストとして登録しておき、これと異なる挙動をブロックする仕組み。システムの脆弱性を突いてメモリーを操作する攻撃などを検知できる(画面1)。
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今回、XGuardの機能を拡充した。既存の組み込み型セキュリティ製品「XGuard Protect」に、開発・テスト工程でコードの脆弱性を解析する製品「Vcode」と、IoTデバイス運用時のセキュリティ監視製品「XGuard Monitor」を追加した。これにより、開発から運用までIoT製品のライフサイクル全体をカバーできるようになった。
Vcodeは、IoT機器のファームウェアに対してバイナリ解析を行うことで、セキュリティ上の問題点を可視化する。この上で、IoTデバイス固有の情報を元に優先度を考慮し、解決策を提案する。仮想アプライアンス型で提供する。
XGuard Monitorは、IoTデバイスの監視ソフトウェアである。IoTデバイスに専用のエージェントを追加してOSやアプリケーションなどのイベントデータを収集する。しきい値による監視や、過去のトレンドや類似デバイスとの比較、相関分析による障害の予兆検知、などができる。SaaSで提供する。
既に稼働しているIoT機器に対しても、ファームウェアのアップデート時にXGuard Monitorのエージェントを追加できる。ファームウェアに修正を加えることなく、セキュリティ状況を監視できる。