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NTTデータ、5行共同利用システム「MEJAR」の維持運用をServiceNowで自動化、更新作業を8割削減

2021年8月10日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

NTTデータは2021年8月10日、地域金融機関5行の共同利用システム「MEJAR」について、維持運用を「ServiceNow」で自動化したと発表した。一部のシステムを対象とした試行運用では、プログラムの更新作業に要する時間を83%削減するなど、維持運用にかかる作業を全体で約3%削減した。

 MEJARは、横浜銀行、北陸銀行、北海道銀行、七十七銀行、東日本銀行の5行が共同で利用している基幹システムである。2010年1月の横浜銀行のサービス利用を皮切りに稼働を始めており、NTTデータが運営している。

 2020年10月から、維持・運用の自動化を狙い、ServiceNowを試行的に適用した。試行では、維持運用にかかる作業の約3%を削減した。具体的な成果が確認できたことから、2021年8月に適用を開始した。SaaSであるServiceNowの利用にあたっては、セキュリティを担保した独自のネットワークを構築した。

 ServiceNowの導入により、プログラムの更新作業に要する時間の短縮を図った。ServiceNow、GitLab(バージョン管理システム)、Jenkins(CI/CDツール)を連携させることで、MEJARの各サブシステムのプログラム更新作業を自動化している。

 従来は、閉鎖したネットワーク内にあるMEJARにプログラムを適用するためには、記録媒体などを使いながら手動で作業する必要があった。ServiceNowを適用することにより、ボタン1つで更新作業が完了するようになった。

 試験的に適用したサブシステムでは、更新にかかる作業時間を83%短縮している。今後、適用するサブシステムの範囲を拡大して、システム全体のプログラム更新作業にかかる時間の短縮を図る。サブシステムにとどまらず、勘定系システムへの適用もMEJARの次期システムで目指す。

 加えて、ServiceNowにより、故障連絡を自動化し、オペレーター対応を減らしている。勘定系システムなどMEJARの主要システムとServiceNowを連携させ、故障発生時の関係者への連絡を自動化。故障の重要度の判断、担当者への電話連絡、事象やログを正確に表した連絡メールの発信など、故障時の連絡で求められる全作業の自動化を図っている。従来は、故障に応じて担当者に電話で連絡していた。

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