ネットアップは2021年12月23日、SAN/NAS統合ストレージ「NetApp All Flash FAS」(NetApp AFF)の最上位モデル「NetApp AFF A900」を発表した。2022年1月下旬から提供する。既存モデル「A700」の後継に位置し、A700と比べて性能が最大で50%向上した。さらに、新たにNVMe over TCP(NVMe/TCP)を採用した。
A900(写真1)は、オールフラッシュ構成のSAN/NAS統合ストレージ「NetApp AFF」シリーズの最上位モデルである。A700の後継モデルに位置する。同一プロトコル下でのA700との比較では、性能が最大で50%向上した。A700からA900へのアップグレードは、システムを停止させることなく、コントローラーを差し替えるだけで済む。
筐体のサイズや搭載可能なSSDは、A900とA700で変わらない。筐体は8U大(コントローラ2台)で、8Uの筐体にSSDを480基搭載し、最大容量は3.6PB(NVMe)または14.7 PB(SAS)。最大構成時(24ノード)のSSDは5760基で、この時の最大実効容量(容量削減比率5:1)は、702.7PBになる。
ストレージOSは「Data ONTAP」で、同社製ストレージ全体で共通。SAN(FibreChannel、iSCSI)、NAS(CIFS/SMB、NFS)、NVMe-oF、オブジェクト(Amazon S3互換)などマルチプロトコルでアクセスする。なお、A900では、同社製ストレージとしては初めて、NVMe over TCP(NVMe/TCP)を採用した。IPネットワークを介してNVMeプロトコルを利用可能である。
このほか、一般的なストレージの機能群として、インライン重複排除/圧縮、シンプロビジョニング、スナップショット、同期/非同期レプリケーションなどを備える。