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富士通、バージョンアップ不要のLinux「RHEL AUS」をクラウドサービス「FJcloud-V」で提供

RHELの旧バージョンを6年間にわたってサポート

2022年4月19日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

富士通は2022年4月19日、IaaS型パブリッククラウドサービス「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud-V」の機能を強化した。仮想サーバー上で動作するLinux OSの選択肢を増やし、バージョンアップせずに最長6年間修正パッチの提供を受けられる「Red Hat Enterprise Linux AUS」(RHEL AUS)を使えるようにした。RHEL AUSの価格(税込み)は、4コア以下(6vCPU未満)のサーバーで月額3万5310円、5コア以上(6vCPU以上)のサーバーで月額4万6530円で、サーバー費用は別途必要。

 富士通の「FUJITSU Hybrid IT Service FJcloud-V(FJcloud-V)」は、サーバー仮想化基盤に「VMware vSphere」を採用した、IaaS型パブリッククラウドサービスである。オンプレミスのVMware vSphere環境で稼働している業務システムをクラウドに移行する用途に向く。同様のサービスを、富士通クラウドテクノロジーズが「ニフクラ」の名称でも提供している(関連記事富士通、IaaSクラウドを中核としたITインフラ基盤「FUJITSU Hybrid IT Service」を体系化)。

 今回、FJcloud-Vの仮想サーバー上で動作するLinux OS「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)」のライセンスを拡充し、特定のマイナーリリースを6年間にわたって長期サポートする「Red Hat Enterprise Linux AUS(RHEL AUS)」を使えるようにした。RHEL AUSでは、バージョンアップを適用せずに旧バージョンのRHELを使い続けながら、修正パッチや累積セキュリティパッチを、必要に応じて任意のタイミングで適用できる(図1)。

図1:FJcloud-Vの仮想サーバー上で動作するLinux OS「Red Hat Enterprise Linux」のライセンスを拡充し、特定のマイナーリリースを6年間にわたって長期サポートする「Red Hat Enterprise Linux AUS」(RHEL AUS)を使えるようにした。RHEL AUSでは、バージョンアップを適用せずに旧バージョンのRHELを使い続けながら、修正パッチや累積セキュリティパッチを、必要に応じて任意のタイミングで適用できる(出典:富士通)図1:FJcloud-Vの仮想サーバー上で動作するRed Hat Enterprise Linuxのライセンスを拡充し、特定のマイナーリリースを6年間サポートする「Red Hat Enterprise Linux AUS(RHEL AUS)」を使えるようにした。RHEL AUSでは、旧バージョンのRHELを使い続けながら、修正パッチや累積セキュリティパッチを任意のタイミングで適用できる(出典:富士通)
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安定稼働中のシステムを変更を加えずに使い続けられる

 RHEL AUSを契約したユーザーは、安定稼働中の業務システムに変更を加えずに済み、OSのバージョンアップが業務システムに影響を与えるリスクがなくなる。バージョンアップに伴う業務システムの動作テストも不要になる。「システムの安定稼働に影響を及ぼすクリティカルな不具合が発生または見つかった場合に限って、修正パッチの提供を依頼して適用する」といった運用がとれるとしている。

 脆弱性を修正するセキュリティパッチについても、累積型で提供するため、順番にすべてのパッチを当てる必要はなく、任意のタイミングで適用できる。これにより、「パッチを当てずに業務システムを使い続け、どうしても修正しておきたいパッチが出た場合は、そのタイミングでパッチを当てる」といった運用が可能である。

●Next:RHEL旧バージョンで修正パッチが提供されない問題に対処

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