Cogent Labsは2022年9月7日、オンプレミス版AI-OCRソフトウェア「SmartRead On-Premises」の提供を開始した。これまでSaaS型のクラウドサービスとして「SmartRead」を提供してきたが、今回、提供形態を増やした。SaaS版と同じ操作性と機能をオンプレミス環境で利用できる。セキュリティポリシーの都合でデータを社外に出せない企業などに向く。
Cogent Labsの「SmartRead」は、AI-OCR(光学文字認識)サービスである。AI-OCRの中核機能である文字画像のテキストデータ化に加え、文書を分類して仕分ける機能などを備える。文書画像のアップロード、傾き補正などの前処理、分類と仕分け、データの抽出、確認と修正、出力まで、紙文書からデータを抽出するプロセス全体を自動化する(関連記事:Cogent Labs、AI-OCR「SmartRead」で給与支払報告書を読み取り可能に)。
今回、SmartReadの提供形態を増やした。従来のSaaS版に加えて、新たにオンプレミス版のSmartRead On-Premisesを追加した。これにより、セキュリティポリシーの都合でデータを社外に出せない企業などでも使えるようになった。SaaS版と同様にWebアプリケーションとして動作する。クラウド版と同じ操作性と機能をオンプレミス環境で利用できる。
サーバーリソースのスペックが高くなくても動作するとしている。具体的には、GPUを必要とせず、サーバー仮想化環境にも導入可能だとしている。性能面では、1秒間に最大100要求の受け付けが可能で、大量の文書処理が求められる利用シーンでも性能を維持するとしている。
Cogent Labsはこれまでも、SmartReadの前身である「Tegaki」において、オンプレミス版の「Tegaki On-Premises」や「Tegaki Appliance」を提供してきた。今回、Tegakiの機能上位版にあたるSmartReadにおいても、オンプレミス版を用意したかたちである。