[事例ニュース]

三井住友海上プライマリー生命、保険商品の口座振替に銀行の更新系APIを活用、みんなの銀行がAPIを提供

みんなの銀行による更新系APIの外部提供は今回が初めて

2023年5月29日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

三井住友海上プライマリー生命保険(本社:東京都中央区)は2023年5月29日、スマートフォンで手続きが完結する年金保険(名称は「AHARA」)の販売を開始した。最大の特徴は、商品内容の説明、申込み手続き、契約内容の確認・変更、保険料の追加積立てなど、すべての手続きがスマートフォンで完結すること。要素技術として、みんなの銀行(本社:福岡県福岡市)が提供するAPIを活用している。みんなの銀行によると、更新系APIを外部に提供した事例は今回が初めて。

 三井住友海上プライマリー生命は、スマートフォンで手続きが完結する年金保険(名称は「AHARA」)の販売を開始した。最大の特徴は、商品内容の説明、申込み手続き、契約内容の確認・変更、保険料の追加積立てなど、すべての手続きがスマートフォンで完結すること。例えば、毎月の指定日と積み立てる保険料は、契約者がスマートフォンから自由に変更可能である。

図1:みんなの銀行が提供している更新系API「口座振替(Payments)」の概要(出典:みんなの銀行)
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 要素技術として、みんなの銀行が提供するAPIを活用している(図1)。更新系APIの「口座振替(Payments)」と、参照系APIの「本人確認済情報提供(Identity Assurance)」の2種類である。みんなの銀行によると、更新系APIを外部に提供した事例は今回が初めて。API連携の効果として、顧客が負担する費用を低く抑えるとともに、保険手続き時の操作性を高めた。

 更新系APIである口座振替APIは、毎月の定期的な積立保険料の引き落としや、スマートフォン操作での積立保険料の都度の引き落としに使う。同APIのメリットは、直接みんなの銀行口座から引き落とせること。クレジットカードやBNPL(後払い決済)サービスのような収納代行企業が間に入るサービスではないため、決済手続きのコストが下がる。

 参照系APIである本人確認済情報提供APIは、保険を申し込んだ時の契約者の本人確認(および取引時の本人確認)に使う。同APIのメリットは、顧客の本人確認書類を直接取得することなく、APIで得られる情報(預金口座開設時の情報)を用いて本人確認が可能なことである(図2)。

図2:みんなの銀行が提供している参照系API「本人確認済情報提供(Identity Assurance)」の概要(出典:みんなの銀行)
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 APIを提供したみんなの銀行は、インターネット専業銀行である(関連記事ふくおかフィナンシャルグループのネット専業銀行「みんなの銀行」、Google Cloudで2020年度に操業)。特徴の1つは、勘定系を含む銀行のコアシステムを、1からスクラッチ開発でパブリッククラウド上に構築したこと。システムは、ゼロバンク・デザインファクトリーとアクセンチュアが共同で開発した(関連記事アクセンチュア、基幹システムをクラウドネイティブで構築するための基盤を提供、勘定系で性能と可用性を検証)。

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