電気機器メーカーの明電舎(本社:東京都品川区)は2023年10月23日、全社共通の顧客データベースを構築したと発表した。顧客情報を有効に活用することで、顧客満足度を高め、ビジネス機会を創出することを狙いとしている。個々の社員が保有する名刺情報を集約したうえで、CRM(顧客関係管理)/SFA(営業支援)システムの顧客情報と統合した。
明電舎は、全社共通の顧客データベースを構築した。個々の社員が保有する名刺情報を集約したうえで、CRM(顧客関係管理)/SFA(営業支援)システムの顧客情報と統合した。狙いは、顧客情報を有効に活用することで、顧客満足度を高め、ビジネス機会を創出することである(図1)。
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社会インフラや産業システムに向けて電気機器・サービスを販売している明電舎では顧客との取引が長期にわたり、営業、技術、保守など複数部門の社員が同じ顧客を訪問するケースも多いという。「いつ、だれが、どの顧客と接点を持ったか」という社外接点情報を、全社で共有できておらず、顧客の企業情報や人物情報を集約するシステムもなかった。
今回、これらの課題を解消する取り組みの一環で、全社共通の顧客データベースを構築し、社内に点在していた社外接点情報を集約した。まず、各社員が保有する顧客の名刺データを、Sansanのクラウド名刺管理サービス「Sansan」に取り込み、名刺情報を社内で一元管理する体制を整えた。役員間や従業員間で名刺情報を共有しやすくなった。
そのうえで、商談中案件の情報を登録しているソフトブレーンのCRM/SFAシステム「eセールスマネージャー」とSansanから取り込んだ名刺データを連携させた(関連記事:ソフトブレーン、CRM/SFA「eセールスマネージャー」の中小企業版を刷新、機能をシンプルに)。
また、顧客データの名寄せ・クレンジングとして「Sansan Data Hub」を併用している(関連記事:Sansan Data HubがDynamics 365と双方向API連携、営業に必要な顧客データを自動更新)。
明電舎は、カスタマーセンターで管理している保守データとの連携なども視野に入れている。