横浜市は、同市職員の人事業務を支援するタレントマネジメントシステムの構築を開始した。スキル定義や人材情報のデータベース化、データの活用などによって業務を効率化・高度化し、住民サービスの向上につなげる。7年間(2023年度~2030年度)の計画で推進する。同計画を支援しているデロイト トーマツ コンサルティングが2023年11月8日に発表した。
横浜市は、同市職員の人事業務を支援するタレントマネジメントシステムの導入に着手した。スキル定義や人材情報のデータベース化、データの活用などによって業務を効率化・高度化し、住民サービスの向上につなげる。7年間(2023年度~2030年度)の計画で推進する。
同市は、少子高齢化や人口減少によって職員の確保が難しくなることや税収が減少することを想定し、EBPM(エビデンスに基づく政策形成)の強化など、データを統合的に管理・活用する仕組みを求めていた。
その過程で、人材情報の多元的な管理を可能にするタレントマネジメントシステムの導入を検討し、「カオナビ」(画面1)を採用した。短期および中長期フェーズを定めてシステム構築を開始した。
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横浜市は、デロイト トーマツ コンサルティングの支援の下、2年後までの短期フェーズで以下に取り組む。
- タレントマネジメントシステムの導入:人材情報を一元管理・可視化する基盤を構築し、人事業務の作業効率化を図る
- 職員のスキル定義:組織やポジションごとの人材要件や保有するスキルを可視化し、適切な人材マネジメントにつなげる
- 研修システムの導入:適切な人材マネジメントを人材育成の観点から実施する
その後、7年後までの中長期フェーズでは以下に取り組む。
- 検討会の継続的実施:システムの導入のみにとどまらず、あるべき姿への到達を目指す
- スキル定義の見直し:蓄積したデータを基に、定義したスキルを見直す
- スキルを活用した人材開発:職員自身が現状とありたい姿とのギャップを把握することで、上司と共通認識を持ちながら育成・成長するサイクルを確立する
- データ活用:人材マネジメントサイクル全体の中でのデータ活用を促す