インテックは2024年6月19日、金融機関の業務に特化した生成AIシステムの試行版について、1カ月間無料で利用できる「無料トライアルユーザー」の募集を開始した。AWSの「Amazon Bedrock」とAnthropicの「Claude」で構築したシステムで、商談の要約・分析や社内向けFAQなど金融機関における各種業務の生産性向上を支援する。
インテックは、金融機関の業務に特化した生成AIシステムの試行版を開発した。試用版の提供期間は2024年8月末までで、1カ月間無料で利用できる「無料トライアルユーザー」を募集する。商談の要約・分析や社内向けFAQなど、金融機関における各種業務の生産性向上を支援する。
生成AIサービスに米AWSの「Amazon Bedrock」を、大規模言語モデル（LLM）に米Anthropic（アンソロピック）の「Claude（クロード）」を採用している（図1）。
図1：金融機関の業務に特化した生成AIシステムの概要（出典：インテック）拡大画像表示
顧客との商談記録（テキストデータ）の要約・分析により、営業プロセスを高度化する。金融機関社内での情報共有、報告業務の効率化、顧客に対する重要なネクストアクションの可視化などを可能にする。また、社内の各種マニュアル・規定集などを学習させて社内FAQとしても利用可能である（図2）。
図2：金融機関の業務に特化した生成AIシステムのユースケース（出典：インテック）拡大画像表示
試行版では、商談記録の要約・分析用途として、以下の利用シーンを想定したプロンプトテンプレートを提供する。
- 商談記録を基に、定められた様式に従い報告文章を生成
- 時系列に記録された複数の商談記録から商談経緯を要約
- 商談記録から重要なキーワードと考えられる要素をタグとして生成
- 商談記録から今後の営業活動において推奨されるネクストアクションを抽出
社内FAQの用途においてもプロンプトテンプレートを用意。商品説明を求める問い合わせや手続き・プロセスを確認する問い合わせなどに対して、リアルタイムに回答を出力する。
インテックは今後、プロンプトテンプレートの拡充やファインチューニングなどを施して、製品版を2024年度中に提供する予定である。
