日立ソリューションズは2024年7月23日、o9ソリューションズ・ジャパンの製造業向け需要予測/計画最適化支援ソフトウェア「o9 デジタルブレイン・プラットフォーム」を発表した。クラウドサービスの形態で同年7月24日から販売する。製造業におけるサプライチェーンの需要予測と計画最適化をデジタルツインの仕組みの下で行う。価格は個別見積もり。
日立ソリューションズが販売する「o9 デジタルブレイン・プラットフォーム」は、o9ソリューションズ・ジャパン(開発元:米o9 Solutions)の製造業向け需要予測/計画最適化支援ソフトウェアである。クラウドサービスの形態で2024年7月24日から販売する。
製造業におけるサプライチェーンの需要予測と計画最適化をデジタルツインの仕組みの下で行う。気候災害、為替、事故などの外部環境が変化した際に、関連データを分析して需要を予測し、その結果を基に供給、生産、在庫、輸送、販売までの計画を立案する(図1)。
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サプライチェーンのデジタルツインを構築し、売上・収益、リードタイム、納期、CO2排出量などの優先事項を考慮した複数のシナリオで計画をシミュレーション可能である。画面上のサプライチェーンをマウスで視覚的に操作し、要素の詳細をドロップダウンで確認できる。
需要予測の主要な指標(供給、生産、在庫、輸送、販売に関するデータ)に加え、気候災害や為替、事故など社内外の膨大なデータを分析する。サプライチェーン計画に関わる上流から下流までのデータを一元管理し、計画・分析・評価に活用できるとしている。
ERPや財務計画などの既存システムと連携可能である。導入範囲をサプライヤーなどのパートナーに拡張することも容易で、企業を横断した業界全体のサプライチェーン計画の最適化に活用できるとしている。
価格は個別見積もり。サービス提供の背景について日立ソリューションズは次のように説明する。「サプライチェーンのグローバル化が加速する中、気象災害や地政学リスク、感染症など、サプライチェーンの途絶につながるようなリスク要因が増大し、調達や生産、供給に影響を及ぼすことが課題になっている。合わせて、環境や人権など社会価値への対応も求められている」
「しかし、企業はサプライヤーや工場など組織ごとに顧客情報を管理しているケースが多く、過去の実績データや担当者の経験値などを基に需要予測を行うなど、サプライチェーン計画に必要な情報の集約や分析、評価に多大な負荷がかかっているのが現状である」(同社)。o9 デジタルブレイン・プラットフォームで、こうした従来の手法を効率化して、サプライチェーンの需要予測と計画最適化を支援する。