[新製品・サービス]
富士通、SAP Fioneerの保険業基幹業務パッケージ「Cloud for Insurance」を国内提供へ
2024年11月19日(火)IT Leaders編集部
富士通は2024年11月18日、独SAP Fioneerの保険業界向け基幹業務アプリケーション「Cloud for Insurance」の国内販売について発表した。保険商品や契約管理といった保険の基幹業務をパッケージ化したクラウドサービスである。富士通はSAP Fioneerと同製品の企画・開発・マーケティングにおいて提携し、国内向けの製品を開発して2026年3月までに提供を開始する予定。
独SAP Fioneer(ファイオニア)は、金融サービス業界に特化して独SAPの製品・サービス/サポートを提供するソフトウェア/クラウドサービスベンダーである。SAPと投資会社の独Dediqのジョイントベンチャーとして2021年9月に本社およびグローバル各拠点で設立された(関連記事:SAPジャパン、金融サービス業界に特化した新会社「SAP Fioneerジャパン」を2021年9月に設立)。
同社の「Cloud for Insurance」(画面1)は、保険業界向けの基幹業務をパッケージ化したクラウド型アプリケーションである。グローバルな業界標準に則して商品管理、見積もり、引き受け、契約管理、保険金支払い、請求収納などの共通業務機能を網羅している。
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富士通はSAP Fioneerと、Cloud for Insuranceの商品企画・開発・マーケティングで提携し、日本向けの製品を開発して2026年3月までにサービス提供を開始する。「保険業界の業務やデータ連携のデファクトスタンダードとして展開する」(富士通)としている。
Cloud for Insuranceの日本版を導入することで、自社の業務を保険業界のグローバル標準に合わせることができることをアピールしている。「IT人材の安定的な確保や品質の向上を図りながら、新規商品の開発や販路の開拓など、より付加価値が高い領域へと人や投資などの資源を集中させることができる」(富士通)。
富士通は、テクノロジーの進化やFinTech企業の参入などによって、保険業界の顧客ニーズや競争環境が大きく変化していることを受けて同製品の開発・提供に取り組む。
「保険会社が競争優位性を確保するためには、既存システムの老朽化やブラックボックス化、IT人材の不足などの問題への対応や、コンプライアンス強化などに向けて、業務の改革や標準化を進める必要がある」(同社)