クラウド型データウェアハウス(DWH)「Snowflake」を提供するSnowflakeは2024年11月28日、開発者向け年次カンファレンス「BUILD 2024」で発表した直近の機能群を説明した。例えば、データ管理機能では、マネージド型のIcebergテーブルカタログやOLAP/OLTPハイブリッドテーブルの一般提供を開始した。
Snowflakeは、クラウド型のDWH(データウェアハウス)である。AWS、Azure、Google Cloudの各クラウドサービス上で利用する。アーキテクチャ上の特徴は、データを格納するストレージと、DWHのクエリーを実行するサーバー(仮想ウェアハウス)を独立して拡張可能なこと。今回、開発者向け年次カンファレンス「BUILD 2024」で発表した直近の機能群を説明した。
データ管理機能では、Apache Icebergテーブルのカタログ「Apache Polaris」のマネージドサービス「Snowflake オープンカタログ」を提供開始した(図1、関連記事:クラウドDWH「Snowflake」に、IcebergテーブルへのアクセスやLLM対応などの新機能)。Snowflake内外の各種Icebergテーブルを串刺しで管理する。ユーザーは、カタログを介してこれらIcebergテーブルへの読み書きが可能である。
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文書ファイルからテキストを抽出して構造化テーブルに変換する「ドキュメント AI」機能も提供を開始した(図2)。
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データ分析(OLAP)とトランザクション処理(OLTP)の両方で使える「ハイブリッドテーブル」も今回一般提供を開始した(図3)。単一の行(レコード)を高速に操作できるので、Snowflake上で直接トランザクション処理アプリケーションを開発できるようになった(関連記事:Snowflake、Python開発環境を正式提供、データ分析/トランザクション両用テーブルも用意)。
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AI機能では、チャットボットから単一のREST APIを介して複数のAIエンジン(Snowflake Cortexサービス)に接続する「Cortex Chat API」を近日リリースする(図4)。複数のAPI呼び出しを単一のリクエストとレスポンスにまとめられる。
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社内の文書管理サーバー(SharePoint)からファイルを取り込んでAIアシスタントの検索対象にするためのコネクタ機能「Snowflake Connector for SharePoint」も近日リリースする。また、社外のサードパーティが提供する各業界の専門知識を検索できるようにする「Cortex Knowledge Extension」もプライベートプレビューとして用意した。