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セールスフォース、AIエージェント新版「Agentforce 2.0」で外部API連携や文書検索を強化

SlackからAgentforceを利用可能に

2025年1月29日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

セールスフォース・ジャパンは2025年1月29日、説明会を開き、米Salesforceが2024年12月17日(米国現地時間)に発表したAIエージェント新版「Agentforce 2.0」の特徴を紹介した。新版では、エージェントが実行するアクションとして、外部ツールとのAPI連携を容易にした。また、RAG(検索拡張生成)において、FAQ以外の一般的な文書に対する検索精度を高めている。合わせて、SlackでAIエージェントを利用できる「Agentforce in Slack」を国内で提供開始した。

 セールスフォース・ジャパンの「Agentforce」は、Salesforce上で利用可能な自律型AIエージェント群である。エンドユーザーのエージェントとなって、セールス、マーケティング、コマースなどSalesforceサービスの各領域におけるタスクを自律的に処理する(関連記事セールスフォース、Salesforce上で利用可能な自律型AIエージェント「Agentforce」を国内提供)。

図1:Salesforce上で利用可能なAIエージェント「Agentforce」の概要(出典:セールスフォース・ジャパン)
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 エージェントは、ユーザーからの問い合わせや指示の内容から業務の種別を判断し、アクションを実行。その結果を返答する(図1)。用途に合わせたスキルを持つ各種AIエージェントを最初から揃えている(図2)。さらに、個別のスキルを持ったAIエージェントをローコードで作成可能なツール「エージェントビルダー」を提供する。

図2:Agentforceで利用可能な事前作成済みのスキル(出典:セールスフォース・ジャパン)
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 2025年2月より新バージョン「Agentforce 2.0」を提供する。新版では、エージェントが実行するアクションとして、Salesforce製品の操作だけでなく、システム同士をAPIで連携させるツール「MuleSoft」を用いて、外部ツールとのAPI連携を容易にした(図3関連記事システム連携ツールのMuleSoft、「DB上の顧客情報を参照するAPI」などを生成AIで開発可能に)。

図3:Agentforceが実行するアクションとして、Salesforceの操作だけでなく外部APIの利用が容易に(出典:セールスフォース・ジャパン)
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 新版では、エージェントの生成に生成AIを利用できるようにした。自然言語での指示から、業務種別、アクション、指示を組み合わせてエージェントを自動生成する。また、エージェントの動作を事前に確認できるテスト環境を用意。エージェントに対して、想定される質問のリストやテストシナリオを自動生成し、テストを実行する。これにより、エージェントの実行精度を高めることができる。

 また、RAG(検索拡張生成)において、FAQ文書以外の一般的な文書に対する検索精度を向上させている(図4)。具体的には、文書に対して想定される質問リストを逆算的に作ってインデックスとして用意する。それぞれの単語の種別(社名なのか製品名なのかなど)もインデックス化する。これらを、もとの文書のインデックスと合わせて検索することで精度を上げる。

図4:一般的な文書に対するRAGの検索精度を高めた(出典:セールスフォース・ジャパン)
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●Next:SlackからAgentforceを利用可能に

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