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トラスコ中山、新基幹システム「パラダイス4」を稼働、SAP S/4HANA Cloudへ移行

2026年1月26日(月)IT Leaders編集部、日川 佳三

機械工具卸売商社のトラスコ中山(本社:東京都港区)は2026年1月26日、新基幹システム「パラダイス4」を同年1月5日に稼働開始したと発表した。オンプレミスの「SAP S/4HANA」から「 S/4HANA Cloud Private Edition」に移行し、デジタルサービスの展開加速と業務効率化、将来の業績拡大に応じた処理性能の柔軟な拡張を目指す。

 機械工具卸売商社のトラスコ中山は、日本のモノづくり現場を支えるプラットフォーマーとして、自社保有の在庫と物流システム、それらを活用したデジタルサービスを統合し、サプライチェーン全体の利便性向上に取り組んでいる。

 「サプライチェーンの中で自動化できる仕事は、すべて自動化する」という方針の下、2020年1月に基幹システムをオンプレミス環境の「SAP S/4HANA」で「パラダイス3」へと刷新。以来、基幹システムと連携するシステム/アプリケーションとして、業務連携サイト「POLARIO」、AI見積システム「即答名人」、在庫管理システム「ZAICON 3」などを開発してきた(表1関連記事“究極の問屋”を目指してデータドリブンに舵を切る─トラスコ中山の独創経営)。

表1:基幹システムのデータと連携する自社開発のシステム/アプリケーションの例(出典:トラスコ中山)
開始時期 サービス名 詳細
2020年 業務連携サイト
「POLARIO(ポラリオ)」
仕入先からの見積への対応、発注・納期回答などの業務プロセスを一元化したシステム。同システムにより、仕入先への問い合わせが減り、仕入先の負担が減った。また、得意先からの問い合わせに迅速に回答できるようになった
2020年 在庫管理システム
「ZAICON(ザイコン) 3」
商品の必要在庫数を売上の実績から予測する在庫管理システム。商品に適した発注点・最大点を自動で計算するなど、登録の手間を減らして業務を効率化した
2020年 AI見積システム
「即答名人」
適切な価格をAIで算出し、人手を介さずに自動で見積に回答する。得意先への回答が最短5秒まで短くなった

 同社が扱う注文は1日あたり約20万行に及び、即納体制を維持するためには大量のデータをリアルタイムかつ正確に処理する高い安定性が不可欠となっている。また、2030年までに在庫アイテム数を100万アイテムに拡大し、売上高5000億円規模を達成するという中期的な目標を掲げており、処理性能の段階的な拡張が可能なシステム基盤を求めていた。

 今回、稼働開始から6年が経過したパラダイス3を「パラダイス4」に刷新した。新基幹システムは、ロジスティクスや会計を支える中核基盤であると共に、同社が展開する各種デジタルサービスを支えるプラットフォームとしての役割を担う。そうした要件を満たすうえで求められる拡張性、カスタマイズ性を評価し、新システムに、S/4HANAのクラウド版である「SAP S/4HANA Cloud Private Edition」(画面1)を採用した。

画面1:「SAP S/4HANA Cloud Private Edition」の画面例(出典:独SAP)
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 トラスコ中山は、新基幹システムの稼働により、上述のシステムと在庫情報の連携をさらに深め、サプライチェーン全体の商習慣の変革を加速させる構えだ。同社は、ビジネスの成長に合わせたシステム基盤の最適化を図りながら、さらなる利便性の追求と業務改革を継続していくとしている。

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