NECは2009年4月6日、多目的ビデオステーション「NC1000-MV」をNGN(次世代ネットワーク)対応化し、HD映像による多地点間でのテレビ会議を低コストで実現する新モデルの出荷を開始したと発表した。
NECの「NC1000-MV」は、映像の高圧縮技術であるH.264を採用することで、帯域を効率よく活用し、HDテレビ会議、HD映像監視、HD映像配信などの高精細な映像サービスを提供する製品群。
従来のHDテレビ会議システムにあった、(1)高画質を実現するために、各拠点間を広帯域専用線によってVPN接続する必要があり高コストになりやすい、(2)安価なインターネットとVPNを組み合わせても、ベストエフォート型サービスの性質上、映像品質の安定した多地点間HDテレビ会議システムの構築は困難である、などの課題を払拭する。
今回NGNに対応した「NC1000-MV」を企業ネットワークなどに導入し、帯域保証されたNTT東日本およびNTT西日本のNGNを利用することにより、HD品質のテレビ会議を手軽に利用することが可能となる。このような2.6Mbps以下の帯域でもHD品質を確保し、かつNTT東日本およびNTT西日本の「フレッツ光ネクスト」の「ひかり電話」の料金体系で手軽に利用できる「多地点間HDテレビ会議システム」製品は業界初となる。
また、使いやすさについても配慮しており、同製品のユーザーは、IPアドレスなどのネットワーク知識を特に必要とせず、電話をかける操作だけで簡単にテレビ会議を始めることができる。
同製品は、主に企業向けに販売されるが、テレビ会議システムだけでなく、ビデオコンタクトセンター、遠隔教育・交流授業、遠隔カウンセリング、遠隔医療相談など、さまざまな分野にも応用が可能。
今後は、フルHD(1080i)対応、H.323対応、携帯電話などとの接続対応が予定されており、他社テレビ会議製品や携帯電話などとの連携が可能な、より高精細なテレビ会議システムを提供されるという。
同製品の希望小売価格は以下のとおり。
品名 | 型名 | 希望小売価格(税別) |
HDTV会議端末 | NC1900-MV-CH | 71万円~ |
MCU装置 | NC1400-MV-MC | 455万円~ |
NECは、今後3年間で1万システムの販売を見込んでいる。
NEC
http://www.nec.co.jp/
HD-TV会議システム(NGN利用)の構成例
http://www.nec.co.jp/press/ja/0904/images/0601-01-01.pdf