[市場動向]

SAPジャパン、買収したSybase製品を中心にモバイルビジネスを強化

2011年3月11日(金)IT Leaders編集部

SAPジャパンは2011年3月10日、モバイルビジネスの販売体制を強化することを発表した。営業体制を整備するとともに、パートナーとの協業、開発者の育成、 マーケティング活動を積極的に行うことでSAPのモバイルビジネスを強化する。

SAPはSybaseを2010年7月に買収後、それぞれの強みを生かしながら、モビリティー、ビジネスアナリティクス、 およびインフォメーション・マネジメントの分野において両社によるシナジー効果とイノベーションを推進している。

その一環としてSAPジャパンは、営業体制を整備するとともに、パートナーとの協業、開発者の育成、 マーケティング活動を積極的に行うことでSAPのモバイルビジネスを強化する。具体的には、営業および技術者から 構成される専任のモバイル事業推進チームを組織化し、従来のSAPの営業部隊と共にお客様への提案が可能な体制を整える。

これにより、Sybase社のモバイル・デバイス・マネジメント・ソフトウェアである「Afaria(アファリア)」および、 同社のモバイル・アプリケーション開発基盤である「Sybase Unwired Platform(サイベース・アンワイアード・プラットフォーム)」の本格的な提供を開始する。

「Afaria」は、企業のスマートフォンやタブレット端末を安全に管理するモバイル統合管理プラットフォーム。 これにより、企業ユーザーは、モバイルの環境から企業内のSAPアプリケーションなどの業務アプリケーションをセキュアな環境で活用できる。たとえばソフトウェアの配布や端末内情報の管理、ソフトウェアライセンス管理、アップデートやインストールプロセスの自動化、端末データのバックアップ、紛失時データ消去やロックなどを行える。

「Sybase Unwired Platform」は、エンタープライズ・モバイル・アプリケーション・サーバーソフトで、特に異種環境におけるモバイルアプリケーションの開発を大幅に簡素化・迅速化する開発基盤を備える。一般的なIDE(統合開発環境)との互換性により既存のツールや専門知識をそのまま活用できる。また、開発したアプリケーションは、企業内のデータベースや、サービス指向アーキテクチャ(SOA)を 利用するアプリケーションなど、さまざまなエンタープライズ・アプリケーションと連携が可能。

両製品とも、Windows Mobile/Windows 32(ノートPC/タブレット)/iPhone、 RIM BlackBerry デバイスなど、さまざまな携帯端末やオペレーティングシステムに対応する。

また、SAPパートナー向けのモバイルアプリケーション開発者育成プログラムを2011年3月より展開するほか、モバイル製品の導入から実装までに関するトレーニングおよび顧客やパートナー向け勉強会を定期的に開催する予定。 さらに、パートナーおよび顧客とともに先進的なソリューションの研究開発を行う施設「SAP Co-Innovation Lab Tokyo(略称:COIL Tokyo、コイルトウキョウ)」において共同検証プログラムを実施予定で、顧客がよりモバイル環境を検討、導入しやすい体制を整える。

SAPジャパン
http://www.sap.com/japan/

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