マカフィーは2011年3月11日、モバイル端末用セキュリティ・ソフトの企業向け版「McAfee Enterprise Mobility Management」(EMM)を発表した。2011年4月1日に出荷する。社員に持たせたモバイル端末をインターネット経由で集中管理し、主として情報漏洩を防止する。参考価格(税込)は、1ライセンスあたり1万8606円~9303円。開発会社は、米McAfee。
EMMは、企業用途に適したモバイル端末用のセキュリティ・ソフト。セキュリティ・ポリシーの強制により、主として端末からの情報漏洩を防止する。主な機能は、ポリシー設定の配布と適用、導入アプリケーションの把握と制御(インベントリ管理/ソフトウエア配布、認証)、社内へのVPN接続、端末内のデータ暗号化、端末紛失時の遠隔データ消去、企業のポリシーに合致しない通信手段やデータ通信/転送サービスの禁止、など。
ソフトウエア構成は、端末に導入する専用のエージェント・ソフトと、エージェントをインターネット経由で集中管理する管理サーバー群で成り立つ。管理サーバー群は、DMZ(非武装地帯)に設置してインターネットと社内LANを中継するゲートウエイや、セルフ・サービス型のポータル、認証やデバイス管理、管理コンソールなど、各種のコンポーネントで構成する。
エージェントの稼働環境は、Android、iPhone 3.x/4.0、Windows Mobile 5/6.x、HP WebOS。管理サーバー群の稼働OSは、Windows Server 2003/2008。別途、SQL Server 2005/2008が必要。
価格(税込の参考価格)は、もっとも小規模な導入数となる11~25ライセンスの場合に、1ライセンスあたり1万8606円、もっとも大規模となる1万ライセンス超で1ライセンスあたり9303円。なお、一般的な中小企業である100~500人規模の場合は、1ライスンスあたり1万4000円程度。
2011年6月以降には、既存の業務アプリケーションを遠隔操作するためのVDI(デスクトップ仮想化)ミドルウエアを使えるようにするほか、管理サーバー群をSaaS形式で提供する。