[BPM ビジネスプロセス革新実践ガイド]

BPM実践事例1:日産自動車─業務をいかに標準化するか

2011年4月22日(金)ビジネスプラットフォーム革新協議会(BPIA)

BPM ビジネスプロセス革新ガイド・事例編 業務改革・改善の有効な手段であるビジネスプロセスマネジメント。いくつかの企業の事例から、ビジネスプロセスマネジメント実践の勘所を探る。

ご存じの通り、日産自動車は世界各国で自動車を製造・販売するグローバル企業です。自動車の製造・販売というビジネスモデルは国内外を問わず共通ですが、それを実現するやりかたは必ずしも各国共通にはなっていません。ディーラーとの取引のしかた、販売の展開方法、部品の調達方法など、それぞれの地域の慣行が関係してくるからです。またグローバルに展開する大企業という性格上、設計や生産、販売、経理、購買、人事といった業務の遂行を支えるアプリケーションは1000個にも及びます。

解決すべき課題

業務は複雑で大規模な仕組みで構成するため、業務の進め方の違いは新たな製品展開や地域展開を図る上で、ビジネスのスピードを落とす大きな要因となります。世界各国でビジネスを展開する上では、もちろん各国の慣行に従わねばならない部分もあります。その状況下でも、いわゆるベストプラクティスに基づいて業務の進め方を最大限標準化することは、ビジネスのスピード確保のための大きな課題でした。

課題解決に向け、日産自動車では業務の標準化の取り組みを開始しました。業務の標準化は、業務の内容の理解・整理から始める必要があります。このためには、業務をビジネスプロセスという視点で整理することが不可欠でした。こうして800にも及ぶビジネスプロセスを対象とした標準化が始まりました。同時に、標準化の推進にあたっての課題も見えてきました。

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