多様化するパッケージソフトや、充実するクラウドサービス。ITの世界は日進月歩で進化しているが、そうした最新テクノロジーの果実を得るには、自らのデータマネジメントのあり方を見直さなければならない。データの信頼性や整合性をいかに維持し、高品質なものとするか。その取り組み無くして、経営を支える情報システムは実現しない。
特集
企業システムの根幹を支える
企業から企業へ、部門から部門へ、人から人へ。ネットワークを介して24時間流れ続けるデータは、まさに情報システムの“血液”である。その血液をきれいにして、情報システムが持つ力を最大限に引き上げる「データマネジメント」への注目度が高まりつつある。国内企業の全体動向や先進企業の取り組み、実践の勘所を紹介する。
データの全体統制に向け知識体系をまとめたDMBOK
EAの取り組みの延長線上に柔軟な情報システムを具現化する上で、ますます重要性が高まっているのがデータマネジメントである。最新動向として、米国を中心に注目を集め始めたDMBOKにフォーカスを当て、その内容を概説する。
マスター統合によるエンタープライズ・データ統合——多くの企業の情報システム部門にとって、これは20年以上前から重要課題とされてきた。誰もが、きちんと整備・統合すべきことは分かっている。しかしデータの統合そのものは新たな収益を生まないし、何よりもシステムが動いているという現状がある。目に見える不都合はないため、常に先送りにされてきたのだ。
海外最新動向
- 【Informatica World 2010】“データ・セントリック企業”への変革で真の競争優位を生み出す
- 【Enterprise Data World 2010(DAMA)】競争力の源泉はデータマネジメント 専門カンファレンスが米国で開催
事例
- 酒類・食品業界の枠を超えたSCMの担い手へ 4300メーカー、200万件超の商品マスターを統合【ジャパン・インフォレックス】
- 協和発酵キリンが描くクラウド時代の情報システム【最前線】
- 直近の課題はデータの標準化と一元化 長崎県に学ぶグランドデザイン【21世紀型情報システム像を探る】
コラム(読み物)
ニュース
- 適切なデータマネジメントによる情報活用を推進(日本データマネジメント・コンソーシアム)
- 多種多様なデータ分析を高速化する製品群(SAPジャパン「SAP BusinessObjects Enterprise Information Management 4.0など」)
- OSSベースで価格を抑えたデータ統合ツール(アシスト、仏タレンド「Talend Integration Suiteなど」)
- CA、ERwinのルック&フィールを一新、ER図の描画表現を強化
- 適切な意思決定にはデータ品質維持が不可欠 実務を効率化する製品・サービスが続々登場
- 米国企業に“30年遅れ”の現状を打開、データマネジメントの普及図る国際団体が日本支部設立(DAMA)
- インフォテリア、統合マスターデータ管理「ASTERIA MDM One」の最新版を出荷開始
- 「SOA導入は必然だが、データマネジメントが問題に」─米ガートナーの幹部アナリストに聞く
- オープンソースETL・EAIのタレンドが日本法人設立、アジア進出の足がかりに
- 「システム連携に伴う“税金”削減へ」─米インフォマティカのCIO
- 独自技術により97%の精度でデータをクレンジング(富士通「Interstage Information Quality」)
- 日本オラクル、顧客情報の連携と統合を支援するマスターデータ管理製品を発表
- 分散システム環境のマスターデータを一元管理(インフォテリア「ASTERIA MDM One MI」)
- SAPジャパン、マスタデータ管理統合ソリューション「SAP NetWeaver Master Data Management 7.1」を発表