激動の時代、ITが経営の足を引っ張るようなことがあってはならない。そのためにも、個別最適化されたシステムが複雑に絡み合う状態を解消する手立てを早急に打つべきだ。企業システムに変化対応力を備える上で、SOAとBPMの価値を再び評価することが欠かせない。
ガートナー ジャパン リサーチ部門 アプリケーションズ SOA&Webサービス担当 バイスプレジデント
企業は今、とても難しい局面に立たされている。何よりも、ビジネススピードがぐんぐん加速している。コスト競争力や製品開発競争力が激化の一途をたどる一方で、企業としてのプロフィタビリティやアカウンタビリティも強く要求されている。国内市場には閉塞感が漂い、成長に向けたグローバル展開も不可欠だ。緻密な即断即決が大命題なのである。
ここでITに欠かせない視点が「ビジネス指向」であるということ。勝ち残りを賭けた経営戦略にITが速やかに追随し、全社を、あるいは一連のバリューチェーンを力強く支援するものでなければならない。
いくつも乱立した業務システム、よく言われる「サイロ型」でオペレーションし続けるのは非効率極まりない。必要に迫られた変更に、時間とコストがかかり過ぎる。従来の延長線上では理想と現実の溝が深まるばかりだ。
複雑化したシステムを解き
変化対応力を備える現実解
そこで再評価されているのがSOA(サービス指向アーキテクチャ)とBPM(ビジネスプロセスマネジメント)。過去のマーケティングワードと片付けてはいけない。今、米国では、これらをテーマとするセミナーは大盛況で、再び注目されている証と言える。
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