第1回目の記事では、多くの日本企業は競合となる海外企業と比べて、グローバル規模のITマネジメントが進んでいないことに触れた。では、どうすればITマネジメントをグローバルレベルに引き上げられるのか。ITマネジメントを確立するにあたり、本社のIT部門が果たすべき役割について解説する。
グローバル企業は、国や地域ごとに法律や言語、商習慣などが異なることを考慮しなければならない。拠点間の距離が地理的に離れていることも勘案すべきである。しかし、これらを想定した上でビジネスを推進するのは、そう容易くない。拠点が分散すると本社の目が隅々まで行き届かなくなり、システムの部分最適が加速しかねない。
本社のIT部門は、グローバル全体で最適化するという観点を持ち、能動的かつ継続的にシステムを改善していくことが求められる。プライスウォーターハウスクーパースでは、グローバル企業のIT部門は以下の役割が必要であると考える。
1.グローバルで企画を統括/最適化する機能
2.グローバルでシステムを集約/標準化する機能
この記事の続きをお読みいただくには、
会員登録(無料)が必要です
会員登録(無料)が必要です
【次ページ】
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
- 6
- 次へ >
バックナンバー
- 【第8回】海外で多発する訴訟リスクに備える(2014/03/20)
- 海外対応要員に求められる「判断」と「行動」:第7回(2014/01/09)
- 【第6回】駐在員と海外従業員の考えの“差”を埋めよ(2013/12/26)
- グローバルイニシアティブにおけるIT予算管理の課題:第5回(2013/12/04)
- 【第4回】海外拠点に設置するIT組織の機能と役割(2013/11/29)