クラウドアプリの“スパゲティ化”を防止せよ、鍵はSoftware Defined Architecture
2015年3月24日(火)田口 潤(IT Leaders編集部)
「SDA(Software Defined Architecture:ソフトウェアデファインド・アーキテクチャー)」。デジタルビジネス時代の企業情報システムが参照するべきアーキテクチャーを米有力調査会社のガートナーは、こう呼ぶ。SDAは単なるキャッチフレーズではない。CIOを含めたITリーダーにとって理解しておくべき必然性が高い。
企業情報システムの大半は、既に存在する業務の合理化や効率化を目的として構築・運用されてきた。紙に記録していた情報をデータ化して伝達したり、一括処理したりすることが主体である。
これに対し今後は、新しいIT技術を駆使し、まだ存在していないサービスや機能を創造していくことが求められる。Webやモバイルを生かした斬新な顧客サービス、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)によるモノのデジタル化などが、その例だ。
従来の取り組みを総称して「Systems of Record(SoR:定型処理や記録のためのシステム群)」、新しい取り組みは「Systems of Engagement(SoE:関与のためのシステム群)」と呼ばれる(図1)。これを米ガートナーは、「bimodal IT(バイモーダル=2つの流儀のIT)」と表現する(関連記事)。
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SoRでは、確実性や完全性が求められる一方で計画停止などが許される。SoEでは、拡張性や改変容易性、24時間365日の稼働が求められる。システム特性が異なる。
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