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米Salesforce.comが「IoT Cloud」を発表、IoT市場に本格参入へ

2015年9月16日(水)五味 明子(ITジャーナリスト/IT Leaders編集委員)

米Salesforce.comは2015年9月14日(米国時間)、同社にとって7つめのクラウドプラットフォームになる「Salesforce IoT Cloud」を発表した。15日から米サンフランシスコで開催する同社の年次プライベートカンファレンス「Dreamforce 2015」に向けたリリースだ。これで、同社はIoT(Internet of Things:モノのインターネット)市場への本格参入を表明したことになる。

 IoT Cloudのもう1つの特徴は、「Sales Cloud」や「Service Cloud」「Marketing Cloud」などSalesforce.comの他のサービスとの連携を前提にしている点である(写真3)。IoTプラットフォームに求められているのはリアルタイムなデータストリーミング技術とバックエンドの顧客データとの連携である。CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)市場で大きなシェアを持つSalesforce.comのサービスとしては、複数サービスのオーケストレーションこそが、顧客への最大のメリットになる。

写真3:IoT CloudはSalesforceの7つめのクラウド基盤。他のサービスとの連携を前提に設計されている写真3:IoT CloudはSalesforceの7つめのクラウド基盤。他のサービスとの連携を前提に設計されている
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 ニールセン氏によれば、「Salesforceのクラウドサービスは互いに自動的に連携させられる。例えば、IoT Cloudで生じたアクションにより、Sales Cloudに別のアクションを自動で起こすようなプロアクティブな連携が実現する」。サードパーティによるサービスの実装も進む。ARM、Etherios、PTC ThingWorx、Xively LogMelnといったパートナー企業とのIoT Cloudにおけるエコシステム構築を併せて発表した。

 14日に開かれた報道関係者向けのカンファレンスでは、サーモスタットを使ったIoT Cloudのデモを実施した。サーモスタットの異常をIoT Cloudが検知すると、あらかじめ設定されたビジネスルールに則って、ユーザーのスマートフォンにメールを送信したり、電池交換のリクエストを修理会社に電話したりするといったアクションを自動で起動する。このとき、バックエンドではサービスどうしの連携とオーケストレーションが進行し、紐付けられたメールアドレスや電話番号といったデータを取得しているという。

 「Salesforceは、IoT Cloudリリース後の9カ月で、人々が何と最もつながりたいと思っているのかを知りたい。その学びをIoT Cloudのブラッシュアップにつなげていく。我々のゴールは、人々がつながりたいと思っているモノに、可能な限り簡単に速くつながる手段を提供していくことだ」とニールセン氏は強調する。

 拡大をつづけるIoT市場において、Salesforceの参入は決して早いとはいえない。だが、CRMデータとの連携が容易なリアルタイム処理基盤の登場は、業界の内外に渡って注目されることは間違いないだろう。なお、Dreamforce 2015の期間中、IoT Cloudの早期導入ユーザーであるEmersonとPitney Bowesの2社によるユースケースが紹介される予定だ。引き続き詳細を追っていきたい。

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